4月からアニメがスタート! ギャルと恐竜が一緒に暮らす『ギャルと恐竜』にほっこり

アニメ

公開日:2020/4/4

『ギャルと恐竜』(森もり子:原作、トミムラコタ:漫画/講談社)

 高校時代、同じクラスにギャルがいました。最初は「ちょっと怖そう……」なんて思っていたけれど、一緒に学生生活を送るうちに彼女の天真爛漫さとやさしさ、ギャグセンスの高さに触れて「太陽みたい、ステキ……」と、考えを改めました。以来、朗らかなギャルが大好きな筆者が今、力の限り応援している作品が『ギャルと恐竜』(森もり子:原作、トミムラコタ:漫画/講談社)です。

 本作は、タイトルにもある通りフリーターのギャル・楓と恐竜との共同生活を描く、新感覚日常漫画。主人公の楓は、楽観的でコミュ力が高く、広い心を持つギャルの鑑です。本稿では、そんな楓さんの魅力に迫ります。

 第1話「はじめまして!」の冒頭から、楓さんのギャル力が炸裂しています。朝、目が覚めて部屋を見渡すと、そこにはテレビを観ながらくつろぐ恐竜の姿がありました。そして彼女は、前の晩に“酔った勢いで恐竜を家に入れてしまったこと”を思い出します。

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 その後「んー…」と唸った次の瞬間「バイト行こうっと」と、ベッドから立ち上がる楓さん。バッチリ身支度を済ませて「ちょっと出るけど部屋のモノ勝手に触んなよ」と、見ず知らずの恐竜を部屋に残してコンビニのバイトに向かいます。

 いかがですか? 楓さんの適応力の高さ。自分に置きかえて考えてみてください。もし仮に自分の部屋に恐竜がいたら、自分で連れ帰ったことも忘れて、めちゃくちゃ騒いで恐竜を追い出してしまうかもしれません。このように、楓さんはとてつもなく肝が据わっているオンナなのです。

 そんな彼女と暮らす恐竜もかなり濃いめのキャラクター。恐竜といっても、楓さんよりも小柄で二足歩行、とぼけた顔が印象的です。トランプゲームの神経衰弱が得意でドラマ『相棒』を愛し、好きなおでん種はたまごと大根……という、なかなか渋い趣味を持つ恐竜。一方で楓さんの元カレを勝手に家に入れるなど、自由奔放なところはありますが、楓さんが熱を出したときは、彼女を元気づけるために公園でストリートミュージシャンをスカウトして家に連れてくるやさしい一面も。

 何事にも動じないギャルと、愛嬌満点の恐竜……最強の組み合わせが拝める、唯一無二の作品なのです。

 4月4日からTOKYO MX、BS11ほかで『ギャルと恐竜』のアニメ&実写の放送がはじまるそう。いったいどんな実写になるのか、すごく気になっています。表情豊かな恐竜と心優しいギャル・楓さんの不思議な共同生活、一度読んだらやみつきになるかも?

文=とみたまゆり