ケアレスミスや先延ばしが多い…「自分って要領悪い?」と思ったらチェックしたいテキパキ仕事術

ビジネス

公開日:2020/4/23

『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』(F太、小鳥遊/サンクチュアリ出版)

□仕事をつい先送りして、地雷化させてしまう
□抜けもれや物忘れがしょっちゅうある
□デスクの上やパソコンのデスクトップがどうしても整理できない
 
ひとつでも思い当たることがある人には、『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』(F太、小鳥遊/サンクチュアリ出版)がおすすめだ。
 
 著者の小鳥遊さんは、注意欠如・多動症(ADHD)があり、しくじりを繰り返してきたそう。同じく著者のF太さんは、フォロワー数約26万人のTwitterアカウント「ひらめきメモ」でタメになる情報を発信している。
 
 悩んで試行錯誤しながら“解決術”を見出し、発信してきた2人だからこそ、読者は親近感を持って本書を読むことができる。
 
 必要なのは、「根性」や「やる気」ではなく「やり方」だ。具体的に見てみよう。

「優先順位がぐちゃぐちゃになってしまう」ときは?

 ポイントは、いっぺんにたくさんやりたいという気持ちを抑えること。タスクの手順を整理した上で、ひとつずつ作業を進めていこう。「仕事が早い人とは、マルチタスクをあきらめた人」「マルチタスクはできなくていい」と知って割り切ることが大切である。

「物忘れが多い」と感じたなら?

「記憶はデジタルに“外注”」するのが得策だ。覚えておくことが苦手なら、いっそのこと「頭で記憶しない」と割り切ってしまえばいいのだ。例えば、デジタルメモツールのひとつである「Evernote」に記録しておけば、集約し、検索し、編集することもできる。「このアプリにアクセスすれば絶対に見つかる!」と思えれば、精神的な余裕も大きくなるという。

advertisement

「いわれたことを勘違いしてしまう」という人は?

 なるべく「こそあど言葉」を使わないようにしてみよう。「これ」「それ」「あれ」「どれ」といった指示語は、勘違いを引き起こしやすい。誰かから“こそあど”をいわれたときには、会話の中で具体的に変換するのが良い。例えば、「これ、よろしくね」といわれたら、「資料の確認ですね、わかりました」。「あれ、どうなってる?」といわれたら、「田中ホームズさんの件は、問題なく進んでいます」と返してみてはどうだろう。

 本書の特徴は、とにかく取り組みやすくそれぞれのトピックが紹介されていることだ。「段取りが苦手」「優先順位がつけられない」「コミュニケーションが苦手」「メンタルが弱い」といったテーマで章が分けられており、具体的な課題と対策がそれぞれ2ページ以下にまとまっている。どこから読んでも、今日から自分の仕事に活かすことができるだろう。

“「仕事の要領」の実体はノウハウでしかなく、天賦の才ではない”
“練習すれば身につきます”

と読者の背中を押してくれる本書で、“要領のよい”仕事術を手に入れよう。

文=えんどーこーた