和食はめんどう!と思ってませんか? 焼き豚も簡単に作れる“Mizukiの今どき和食”【作ってみた】

食・料理

更新日:2020/6/10

『Mizukiの今どき和食』(Mizuki/学研プラス)

「和食」というと、下処理が面倒で工程の多いイメージがある。しかし何かとやることの多い現代において、「丁寧」に「手間をかけて作る」ことを良しとしてきた従来の作り方では手が足りないし、そんな余裕はない人がほとんどだ。

 そんな中で、極力手間を省いて手軽に和食を作ることができる『Mizukiの今どき和食』(学研プラス)という本が登場した。本書は、お料理ブログのレシピポータルサイト「レシピブログ」内で開催される「レシピブログアワード」で3年連続グランプリを受賞しているMizukiさんのレシピ本。人気ブロガーが教える和食というだけあって、忙しい人でも無理なく作れる、それでいて美味しくできる工夫がいっぱい。早速筆者も、気になったものをいくつか作ってみた。

「レンジde焼き豚」(P.6~P.7)

 1つめは、電子レンジで作る「レンジde焼き豚」。耐熱ボウルに豚バラかたまり肉の脂身を下にして入れ、みそ、砂糖、酒、醤油、ごま油、にんにくチューブを混ぜたものをかける。ラップをせずにレンジで7分加熱し、裏返して再び3分加熱して、ラップをかけて余熱で火を通せば完成! あとは切ってお皿に盛り付け、しらがねぎをのせる。

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 レンジだと焼き豚というより煮豚みたいになるのでは…? と思ったが、思った以上にしっかりと焦げ目がついて驚いた。味はもちろん食感も良く、しっとりジューシー! 電子レンジでこんなに簡単に作れるとは知らなかった。これからは焼き豚が食卓に上がる頻度が増えそうだ。

「焼いてかけるだけ! 鶏肉のねぎおろしポン酢」(P.18~P.19)

 2つめは、フライパン1つで簡単な「焼いてかけるだけ! 鶏肉のねぎおろしポン酢」。塩コショウをふった鶏もも肉をフライパンで両面焼き、食べやすく切って大根おろし、青ねぎ、七味唐辛子、ポン酢をかければ完成。

 大根おろしとポン酢をかけることで、鶏もも肉もさっぱり味に。焼くときは、皮目から弱火~中火でじっくりと焼くと、余分な油が落ちてカリッと仕上がる。ほぼ焼くだけなので、難しいことは一切なし。大根も皮をむかずにおろすと書かれていたのでそのまま実践してみたが、まったく違和感なく食べられた。むしろ心なしか甘みが増しているような? むかなくてよかったのか…!

「まぐろとサーモンの漬け丼」(P.99)

 最後は、切って漬けてのせるだけの「まぐろとサーモンの漬け丼」。まぐろとサーモンを角切りにし、醤油、みりん、酒をひと煮たちさせて冷ましたものに10分ほど漬ける。お茶碗にご飯を盛り、まぐろとサーモン、青ねぎ、白いりごま、わさびをのせて完成。

 みりんと酒を加えてひと煮たちさせていることで、醤油だけで漬けるよりぐっと奥深い味わいに。この漬けダレは、うどんなどを作る時の素としても使えるので、少し多めに作ってストックしておくのもアリ! ねぎの代わりにシソやみょうがをのせても美味しい。

 普段料理をしない人に限って「こうするべき!」「これくらいしないと料理じゃない!」という固定観念に縛られがちだが、普段家で作る料理はもっと自由でいい。それを改めて教えてもらった気がした。簡単で、かつ完成形が美味しければ、それがベストなのだ。

 この『Mizukiの今どき和食』には、メインのおかず以外にも副菜や麺類、汁物なども紹介されているので、これ1冊あれば当分は献立に困らない。電子レンジや家にある調味料をうまく活用して、自分に合う形で、無理をしない形で和食を取り入れてみては?

調理・文=水音(月乃雫)