メールはただの時間泥棒!? テレワークの新しい働き方をマスターするコツは?

ビジネス

公開日:2020/5/14

『ビジネスチャット時短革命』(越川慎司/インプレス)

 企業のテレワーク化が急速に広がる今、「Slack」や「Chatwork」に代表されるビジネスチャットツールを使い始めた人は多いだろう。しかし、電話やメールとは異なるコミュニケーションに、いまいち慣れない…という声も聞く。そこで、『ビジネスチャット時短革命』(越川慎司/インプレス)をたよりに、ツールを上手に使いこなして「働き方」をブラッシュアップするためのコツを具体的に紹介していこう。

ショートカットやミュート機能で効率アップ

 仕事を早く終えるための鉄則は、「無駄なことはしない」「すべき作業は短時間で終える」に尽きると説く本書。これまで多用されてきたメールに代わってビジネスチャットを導入することはその入り口だ。チャットを使う際に、まず覚えておきたいのは「ショートカット」の機能だ。

 例えば、先述の「Slack」では、パソコンの「ctrl(コントロール)キー+/(スラッシュ)」でショートカットの一覧を画面に表示させることができる。キーボードから手を離さずに入力作業へ集中できるようになれば、仕事の効率化にも繋がる。

advertisement

 また、ビジネスチャットは相手やテーマごとに個別やグループのメッセージをやり取りできるのもメリットだが、仕事のスピードを上げたいようであれば、「通知機能」を使いこなすのも必須。

 ビジネスチャットだとメールよりも気軽にやり取りができるのは便利な一方、チームで使っている場合には、自分が直接関わっていないメッセージが交わされるときもあるはずだ。それに振り回されないために、優先順位の低いチャットルームに参加している場合は、通知がこない「ミュート機能」も活用して、必要なやり取りを見きわめるようにしておこう。

オンライン会議では丁寧な「言語化」を意識

 テレワーク、リモートワークが進むのに伴い、ネット上でのオンライン会議も急速に定着してきた。しかし、対面とは異なるコミュニケーションにとまどいを感じている人たちもいるだろう。本書では、そんな場面でのコツも紹介されている。

 まず、主催者側が意識しておきたいのは「参加者を置き去りにしない」ための工夫だ。例えば、冒頭の2分で「参加者が打ち解けられるような雑談をする」というのもひとつの方法。お互いに打ち解けて意見を交換できるような空気を作っておき、本番では適宜、参加者に意見を求めるのも忘れないようにしよう。

 また、自分が話す場面では、情報を丁寧に「言語化」することも必要だ。同じ空間にいないぶん、「あれ」とか「これ」といった指示代名詞を使うと、相手は自分と異なるものをイメージしてしまう可能性もある。具体的にこちらの意図を汲み取ってもらえるよう、言葉できちんと丁寧に伝えるようにする。相手がその場にいないことを強く意識しておこう。

 外出自粛の影響を大きく受けて、急激にビジネス環境が変化している。ビジネスチャットへの注目も顕著な例だが、この機会に上手に使いこなせるようにしておけば、今後のあなたの仕事においてもきっと活かせるはずだ。

文=カネコシュウヘイ