ギャグ漫画と思うなかれ! 新感覚ケンタウロスストーリー

2012/3/28

はたらけ、ケンタウロス!

ハード : PC 発売元 : リブレ出版
ジャンル:コミック 購入元:電子書店パピレス
著者名:えすとえむ 価格:630円

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人類が今までに創り出した空想上の生物ってたくさんいますよね。もしもその空想上の生物が本当にいたとしたら、皆さんは今の社会がどのように変わると思いますか?

今回紹介する作品は「はたらけ、ケンタウロス!」です。作品名と表紙を見れば分かる通り、ケンタウロスが主人公の話です。この作品の世界ではケンタウロスが人間と共存しています。ケンタウロスのための法律が制定されていたり、ケンタウロス専用の道路が確立されたりしていて、真の意味での共存社会が成り立っているのです。

表紙の画とケンタウロスが主人公ということもあり、最初はギャグ漫画なのかな? という印象を受けましたが、それは良い意味で裏切られました。もちろん、笑える所が随所にちりばめられていて、上半身が人間で下半身が馬であるケンタウロスならではのネタが面白いのですが、私がこの作品を読み上げた時に心に残ったのは感動でした。本作は各話ごとにさまざまなケンタウロスの話で構成されているのですが、どの話も読み応えが十分にあります。

ひとつ簡単に例を挙げさせてもらうと、ケンタウロスがモデルをやっている話があります。そのケンタウロスは素敵な美貌を持っているのですが、モデルとして使われるのは人間部分である上半身だけ。馬である下半身は合成処理によって代わりの人間の足に取り替えられてしまうのです。その事に悲しみや虚しさを覚え、モデルを辞めようとするのですが、ある人との出会いによってそのケンタウロスの人生は新たに動き出すのです。

この作品はあくまでケンタウロスが主人公です。しかし、私たち読み手に対し、ケンタウロスをフィルターにしたメッセージを送られているように感じます。人とは違う個性や姿形を敬遠したり差別したり。確かに中にはそういう人もいるでしょう。しかし、人の心の温かさはやはり素晴らしい。この作品はそう思わせてくれます。皆さんにも笑って、感動して、ケンタウロスを好きになってもらえればと思います。


サラリーマンケンタウロスの所持品が紹介されています

ケンタウロスだからこそのギャグ

種族の垣根を越えて抱く夢

ケンタウロスにしかない美しさがあります

描きおろしの4コマが笑えます (C)えすとえむ/リブレ出版