ウルトラマンとしての自分と、普通の高校生であることの狭間に揺れる──ウルトラマンの息子・早田進次郎の素顔に迫る

マンガ

更新日:2020/7/5

 国民的作品『ウルトラマン』の40年後の世界を描いた漫画『ULTRAMAN』(清水栄一×下口智裕/発行:ヒーローズ 発売:小学館クリエイティブ)。その世界観やメカニックなど魅力的な要素が満載だが、やはり注目してほしいのが作品に登場する「キャラクター」である。今回は主人公である「早田進次郎」にスポットを当て、彼の人間的な魅力やウルトラマンとしての戦いぶりを紹介していこう。

【早田進次郎】
年齢:17歳(高校2年生)身長:176cm・体重63kg
[ULTRAMANスーツ着用時]身長190cm・体重126kg

[ULTRAMANスーツ]
 早田進次郎のために、科学特捜隊(科特隊)の井手光弘率いる技術開発チームが造り上げたウルトラマン型強化スーツ。エネルギー源であるスペシウムを利用した「スペシウムブレード」を両腕に装備し、右手首の制御ユニットを左手首のコネクタに接続することによって「スペシウム光線」を放つことが可能だ。またスーツにはリミッターが存在し、解除すれば能力は向上するが稼働時間は数分程度になってしまう。

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[人物像]
 早田進次郎は、かつてウルトラマンと同化していた科特隊の隊員・早田進のひとり息子。幼少時より、ビルの3階の高さから落ちてもケガひとつ負わない肉体を持ち、成長してからは人間離れした自らの「力」に悩める日々を送る。ある日、「ベムラー」と名乗る宇宙人から襲撃され、そのときに自分が父親から「ウルトラマン因子」を受け継いでいることを知る。戦いの後、科特隊から要請を受け「ウルトラマン」として活動することに。

 ウルトラマンの力で人々を救うことに喜びを見出す進次郎だったが、人間を捕食する凶悪な宇宙人・エイダシク星人との戦闘で、初めて相手を抹殺することになる。さらに自分の力が周囲に被害を与えてしまうことも知り、力の行使について思い悩む。それでも自分が戦わなければ多くの人々に被害が出ると考え、ウルトラマンとして戦う覚悟を持ち始める進次郎。数々の戦いを経て、彼は「本当のウルトラマン」へと成長していくのである。

 一方で、毎日学校へ通う普通の高校生でもある進次郎。普段はウルトラマンであることを隠し、友人たちと遊び、一般人と変わらない生活を送っている。さらに彼女を欲しがったり、アイドルの佐山レナとお近づきになれるかもと浮かれたりするなど、常人離れした力を持っていても、その内面は普通の17歳と変わらないのだ。

[ウルトラファイト]
 進次郎のために造られた「ULTRAMANスーツ」を着用し、凶悪な宇宙人犯罪者と戦う進次郎。両腕に装備したスペシウムブレードは敵の身体を易々と斬り裂き、腕を十字に交差して放つスペシウム光線はベムラーなどの強敵を退けている。また戦いを経験する中で空中を浮遊する能力を獲得しており、その能力を徐々に目覚めさせていく。基本的に犯罪者であっても命を奪うことには消極的だが、非道な異星人に対しては手を下す覚悟を持っている。

連載情報:月刊ヒーローズにて好評連載中
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単行本情報:①〜⑮巻(B6判) 、公式アンソロジー(B6判)、総集編全3冊(B5判)、ULTRAMAN アニメ化記念1、2、3巻SPECIALプライスパック(B6判)好評発売中

文=木谷誠