「信じるか、信じないかはあなた次第」なんて声が聞こえてきそうな作品です

更新日:2012/9/12

MMRマガジンミステリー調査班 (1) UFOミステリーサークルの謎を追え!

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:石垣ゆうき 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

例えそれが幻であったとして、人々を惹きつけて止まないロマンというものがこの世には確かに存在します。
そんな謎に満ちた出来事が身近にあるならなおさらで、このマガジンミステリー調査班はさしずめそのロマンにもっとも近い存在と言えるかもしれません。

おそらく僕がもっと幼少の頃であれば、その謎に満ちた事件の数々に心をときめかせていたことでしょうが、歳を取るというのは残酷なまでにそんな未知数の想像力を奪っていくものなんですね。いや、しかしそれは個人的な問題でして本作においてはしっかりと僕も童心に帰ってその不可解な謎にマガジンミステリー調査班の一員になったつもりでページをめくっている自分がいましたよ。眉唾な話だなあ、なんて思っていたのは1ページ目、2ページ目ぐらいのものでそこからはむさぼるように展開を追いかけていましたね。

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なにかとネットでも画像が出回っているのでご存じの方もおられるかと思いますが、本作の主人公キバヤシは少年マガジンの編集部に勤めており、全国の読者から寄せられた不可解な出来事に様々な見地からの解明を試みるというのが大筋です。いつぞやの日本テレビでやっていた「特命リサーチ200X」辺りがイメージに近いかと思います。
扱う内容は主に「都市伝説」や「オカルト」の類で、これのおもしろいところはオチこそ不明瞭ではあるもののしっかりと物語を通して仮説を立てて検証してみようという意志が感じられるところなんですよ。

たいていはただのホラーになったり、噂話の類でややもするとありきたりと言われてしまいがちなのですが、調査班による見解がところどころに見え隠れ、いや大仰に主張していたりするのがすがすがしくて、これが不可解な現象の案件だということを忘れさせてくれます。
個人的には前述した番組や海外ドラマの「Xファイル」などが大好物なものですから、怪奇現象にまっこうから勝負を挑んでいくような作品が見たいという方に是非ともオススメしたい作品となっております。


キバヤシを筆頭に、調査班はなかなかに個性派揃い

さりげなく科学者を添えてくるあたりに、ただのオカルトではないという印象を持てます

やはり同じく科学者と共に調査へ向かいます

一見、「とんでも」な仮説も彼らと同じ目線に立つとそう思えてきてしまう不思議です

「国家が関与」などというものもありがちですけど、とてもおもしろいです (C)石垣ゆうき/講談社