「会わずに売れる!」テレワーク時代の営業は“コンタクトレス”がキーワードになる

ビジネス

公開日:2020/8/20

『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(長尾一洋/KADOKAWA)

 新型コロナウィルス感染拡大を防ぐために、一気に広まったテレワークという働き方。「家で仕事ができるなんて最高」と歓迎する人も多いが、一方で「家に閉じこもっていたら仕事にならない」という深刻な悲鳴も聞こえてくる。後者の代表格ともいえるのが“営業”という職種だ。

 営業は「足で稼ぐ」ものだと言われてきた。顧客と“会う”ことが、営業活動には欠かせない大切な要素だった。それなのに、今は会うことができない。どうやって営業すればいいのだろうか?

 そんな不安や疑問に明快な答えを提示してくれるのが『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(長尾一洋/KADOKAWA)だ。著者の長尾氏はこれまでに7000社近くのクライアントに営業支援を行ってきたNIコンサルティングの代表。テレワーク時代の今、「会わずに売れる」営業手法を本書から学びたい。

「会えない」ではなく「会わない」営業、それがコンタクトレス・アプローチだ!

 コンタクトレス・アプローチとは、“リアル”に会う回数を減らし、WEBなどを駆使してアプローチ数を増やすということ。それによって、これまで以上の大きな成果を挙げることを目指していく。このとき、忘れてはいけないのは「会えないから仕方なくコンタクトレスで営業する」ではなく、「コンタクトレスの方が多くのメリットがあるから、会わない」という姿勢である。

 コンタクトレス・アプローチの最大の特徴は「人の移動を必要としない」ということだ。それによって時間効率がアップし、交通費などの経済コストは引き下げられる。その結果、新たに生み出された時間やお金を、より建設的なことに投資していくことで営業力を強化することができる。

「4つのSTEP」で進めるコンタクトレス・アプローチ

 WEBによる営業だといっても、人間関係が不要になるわけではない。営業担当者として信頼を得て、よき相談相手として選んでもらうためにはそれなりの努力が必要なのはコンタクトレスにおいても同様だ。

 そこで、コンタクトレス・アプローチを進めるに当たっては、4つのSTEPを意識して行いたい。自分や企業の存在を知ってもらう「認知」(=STEP 1)、これまでの実績による「信用」(=STEP 2)、この人(企業)になら相談できると期待される「信頼」(=STEP 3)、そして「顔を見せ合って相談がしたい」と心を開いてもらえる「受容」(=STEP 4)へ。ここまでくればWEB商談の準備は整ったも同然だ。本書には4つのステップのノウハウも紹介されている。

WEB商談の不安・悩みが消える「パーフェクト・ガイド」

 大切な商談で致命的なミスを犯すことは避けたい。準備万端で臨みたいが、さてどこから始めればいいのか? 本書では、現場で実際に起こった豊富な具体例とともに、事前準備、基本マナー、商談の進め方からアフターフォローまでチェックリストで確認ができる。たとえば、WEB商談の前に相手の携帯電話の番号を必ず確認しておくべき理由など、「なるほど!」と思わずうなる知見が詰まっている。

 実務のノウハウだけにとどまらず本書では、「部下の管理方法」といったコンタクトレス時代のマネジメント術についても言及されている。これからの「営業の現場」を総合的にコンサルティングしているかのようだ。新型コロナウィルスという“危機”を営業改革の絶好のチャンスにするために、手元に置いて繰り返し読みたい1冊である。

文=白鳥美子

この記事で紹介した書籍ほか