4年前に発売された、1冊のサブカル本が切り開いた世界

更新日:2012/8/23

30歳の保健体育 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 一迅社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:井ノ本リカ子キャラクター原案 価格:400円

※最新の価格はストアでご確認ください。

事の発端はですね。2008年の暮れに出会ったサブカル本なんですよ。
その名も「30歳の保健体育」なるものでした。

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なんだか一発芸的な本だな、と思いましたよ。でも、その後シリーズ化して着々と勢力を広げていったのです。類似本もたくさん出ました。アニメ化もされました。
今回ご紹介するコミックは類似本の方ではなくて、元祖「30歳の保健体育」世界のラインアップの1冊です。

まあ、あれだね。
タイトルの付け方とか、その辺をみて「一発芸」と冒頭でいってしまったけれど、その後の展開をみてもわかるように、そんな薄っぺらい本じゃなかったんだね。
ある意味、エロ本を買うより恥ずかしいと思うのだが、それでもちゃんと部数を出して読者の心をつかんだんだね。

で、本書ですが。
元祖「30歳の保健体育」の内容を踏襲しつつ、説明文に挟み込む形でのコミックではなく、ひとつのストーリーマンガになってます。
バイト先の女の子とつきあうまでを丁寧に描いていくお話ですよ。
超能力とか、バトルとか、とんでもない性格設定とか、そういう成分はありません。
こんな風に変にひねっていない恋愛ものって、逆に今だと珍しいんじゃないかなぁ。おそらく、ふつうにもてない男の子のためのハウツー本が原案だから、こういう設定になったんだろうな。
アドバイス役の「愛の女神クピド」だって、やることといえば主人公の行動に突っ込みを入れる程度で、ふたりの関係を魔法でどうこうするわけではないし。

彼女のいる人は、その幸せを確認する意味でも―。
いない人は、これからがんばるために―。
そして、本書が発売されたときにはすでに30歳を超えていた松浦は非常に残念な気持ちを抱きつつ、1冊ずつ追いかけていきましょう。


なんだか人ごとのような気がしません

アイタタタ…。ごめんなさい、ゴミ捨てまではオッケーだと思っていました

そうですか。七割は見た目ですか…

原作のハウツーはこんな風にセリフに入ってます

これぞまさに、非モテのネガティブループ! (C)井ノ本リカ子・ゑむ/一迅社