ねこ背を治せば人生が変わる!? 肩こり、腰痛、不眠…「ねこ背改善メソッド」で解決!

健康・美容

公開日:2020/9/8

『ねこ背を10秒で治して人生を変える!』(鈴木孝佳/宝島社)
『ねこ背を10秒で治して人生を変える!』(鈴木孝佳/宝島社)

 ステイホームやテレワークで座りっぱなしの生活が続き、腰痛や肩こりなどに悩まされている人も多いはず。背中が丸まり、姿勢が悪くなったと感じている方も多いのでは?

『ねこ背を10秒で治して人生を変える!』(鈴木孝佳/宝島社)は、パーソナルトレーナーで姿勢・不調のスペシャリストの著者が上梓した、ねこ背を改善し、体の不調も解消するメソッドがまとめられた1冊。

 姿勢をただすことは、体の不調改善にも効果的なのだそうです。

advertisement

ねこ背は体やメンタル不調の原因に

 本書によると、ねこ背は見た目(姿勢)が悪いというだけでなく、あらゆる体の不調にもつながります。

 たとえば正しい姿勢とはいえないねこ背で過ごしていると、肩こりや頭痛、腰痛に悩まされやすくなるといいます。ねこ背は自律神経を乱すとも言われており、リラックスしたい時にも体が休まらなかったり、睡眠の質が落ちたりして、メンタルの不調にもつながるのだそうです。

 ねこ背は悪い、とわかっているのに、自分の努力ではなかなか改善できないのはなぜでしょう。意識的に背筋を伸ばして、姿勢をよくしても、すぐにまたねこ背に戻ってしまうのには、以下のような理由があるといいます。

姿勢を意識して保つというのは単に「学校の先生が見ているときや目上の人に挨拶するときなど、意識している間だけ姿勢をよくすることができる」というスキルを身につけることを意味し、無意識になるシチュエーションではいつもの悪い姿勢に戻ってしまうのです。つまり、意思の力だけでは悪い姿勢は改善しないのです。(p.42)

 本来、姿勢は「無意識」のもの。ねこ背がその人にとっては自然な状態のため、頑張って姿勢をよくしようとしても、“その場限り”になってしまうのです。

ねこ背かどうかを簡単にセルフチェックする方法

 そもそもねこ背とは医学的に明確に定義されたものではなく、いわゆる「よい姿勢」から外れた状態を指しています。

 よい姿勢とは、横から見た時に耳の穴、肩、骨盤、膝、外のくるぶしの5カ所が一直線になっていること。この5つのポイントのどれかが直線から外れていたら、崩れた姿勢ということになります。

 自分でよい姿勢かどうかを確かめる本書の方法をひとつ紹介します。

 まず、壁を背にして立ち、かかとは床につけます。それから両足は肩幅くらいに開き、その状態で楽に立ちます。

 上の状態にしてみた時、頭と背中、お尻が自然と壁にくっつけば、よい姿勢へのファーストステップ、クリア。そのうえで壁と体の各部位との隙間がどれくらい空いているかを確かめます。

理想は、首の後ろが指2本から3本分ぐらいで、腰の後ろは手首あるいは手のひら1枚分まで入るのが理想です。逆に壁と腰との間に腕をスッと通すことができるのは崩れた姿勢といえます。また、手ないし腕が全然入らない人の場合も、頭が壁についていなければねこ背といえます。(p.21)

ねこ背を改善するには「脳によい姿勢を学習させる」

 ねこ背を改善するためには、ねこ背を自然な姿勢と学習してしまっている脳の情報を、よい姿勢のものに書き換える必要があります。

 その方法とは、的確なエクササイズを実践し、体に備わったセンサーを刺激すること。人の体には脳にあらゆる情報を送るために、いくつものセンサーが備わっています。これらのセンサーを正しく刺激することで、ねこ背になった時と同じように、無意識によい姿勢ができるようになるのだそうです。

 逆に言えば、普段からデスクワーク中心で、運動不足の人は体のセンサーを刺激する機会が少なく、ねこ背になりやすい状態といえます。

 本書では、ねこ背を改善するための18のエクササイズが紹介されています。エクササイズ内容は、体を伸ばしたり、呼吸を意識したりするストレッチや、よい姿勢に必要な筋肉を鍛えるトレーニングなど。プログラムとしては3つのエクササイズを1セットとして、1日1回、5日間続けます。30日の継続で、すべてのエクササイズがおこなえます。

 早い人ではエクササイズをはじめてすぐに背筋が伸びた実感が持てるそうですが、よい姿勢を無意識に続けられるようになるには、継続が不可欠。著者の経験いわく、一度よい姿勢を脳が学び直してしまえば、ねこ背にリバウンドしてしまう人は少ないそう。

 姿勢の悪さや、体の不調に悩んでいる方は、本書のエクササイズをまずは1日、実践してみてはいかがでしょうか。

文=ひがしあや