等身大のパタリロ像を初披露!『パタリロ!』のスピンオフを描く可能性は? 魔夜峰央ファミリー全員集合の場で何が!?

マンガ

公開日:2020/10/31

魔夜峰央先生ファミリートークショー

 2020年10月18日(日)、クラウドファンディング「魔夜峰央原画展にパタリロ像を建てたい!~マリネラ国民のパワーを日本に轟かせよう~」の目標達成を記念して、クラウドファンディング支援者向けのトークイベント「魔夜峰央先生ファミリートークショー」が開催された。本企画は、魔夜峰央先生のデビュー45周年&『パタリロ!』100巻達成を記念した「パタリロ!100 Project」の一環として行われたもの。イベントは午前の部、午後の部と2回にわたって行われ、合計で約60名の支援者が訪れた。本稿は、そのうち午後の部についてレポートする。

『パタリロ!』(魔夜峰央/白泉社)は、1978年から『花とゆめ』(白泉社)で連載開始し、今はアプリ「マンガPark」で連載されている漫画作品。1982年4月~1983年5月にTVアニメが放送されて以降、数十年経った今でもなお愛され続けている。また、クラウドファンディングは第1ゴールとして設定された150万円を大きく超えて358人から950万8689円の支援が集まり、第3ゴールである「等身大のパタリロ像の制作」に到達。イベントでは実際に制作されたパタリロ像も初お披露目となり、多くの支援者たちが像とともに写真を撮るなどして楽しんでいた。

 トークショーには、魔夜峰央先生、家族である妻の芳実さん、長女の山田マリエさん、長男の眞央さん、そしてMCとして漫才師・アメリカザリガニの柳原哲也さんが登壇。

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魔夜峰央先生ファミリートークショー

 家族4人が揃うトークショーは初めてとのことだったが、「ミーちゃんです」「ちーっす!」と登壇直後から和やかかつ明るいムードでスタートし、改めて家族仲の良さを感じさせた。魔夜ファミリーはそれぞれ、芳実さんはバレエの講師、マリエさんは漫画家、眞央さんは東京バレエ団でクラシックバレエダンサーをしているとのこと。

 また、パタリロ像を実際に目にした感想を問われると、「ありがたいです。でも、ちょっとボリューミーすぎるかなとも思いますね。安定した方が良いだろうと、パタリロ像のデザインをする際にビジュアルを太めに描きましたけど、本当に太いね(笑)。でも出来栄えは素晴らしいと思います」と魔夜先生。マリエさんも、「感慨深いです。パタリロが3次元に立体物として出てきてくれたことが嬉しくて幸せな気持ちでいっぱいです。抱きつきたくなります」と感謝の意を述べた。

魔夜峰央先生ファミリートークショー
▲さまざまなポーズで、パタリロ像との撮影を楽しむ魔夜ファミリー

魔夜峰央先生ファミリートークショー
▲家族と作品への愛が伝わってくる撮影に、周囲も思わず笑顔になった

 パタリロ像について一通り盛り上がったあとは、家族揃ったこのトークショーならではのやり取りが。父親が漫画家であるのを意識したのはいつか、という問いに対し、マリエさんは「特に隠されていたわけでもなく、物心ついた頃には知っていました。漫画とともに生きてきた感じです」、眞央さんも「家に漫画があったので、教えられたというよりは自然と父親が描いた漫画に接していましたね。子どもながらに誇らしくて、学校で自慢していました」と回答。自然な形で父親の漫画に触れ、幼い頃から尊敬していたと話した。ちなみに、『パタリロ!』の中で好きなエピソードは、2人とも「魔界編」とのこと。マリエさんは「作画も1人で担当していたらしくて、信じられないです…!」と絶賛していた。

 一方、芳実さんには、魔夜先生との結婚の決め手は? との質問が。それに対し、「遠距離恋愛であったことなどいろいろな理由がありましたが、兄の結婚式に出てくれて、そこで親戚とすごく仲良くしてくれて。この人なら結婚しても大丈夫かなと思いました」と芳実さん。そこで「結婚してよかったと思うことは?」と聞かれた魔夜先生は「全部です! 運命です!」と回答し、芳実さんも「本当に優しいんです」と話すなど、素晴らしい相思相愛っぷりを見せつけた。その後も魔夜ファミリーの自由でおおらかな、それでいて信頼し合っている関係が伝わってくるトークが次々と繰り広げられ、ファンも穏やかな様子で耳を傾けていた。

 その後は、クラウドファンディング支援者からの質問コーナー。ここで、マリエさんも魔夜先生と同じく漫画家として活動しているということで、「マリエさんが『パタリロ!』のスピンオフを描く可能性はありませんか?」という声が。それに対し、「仮に描くことになったとしても、魔夜峰央に原作を描いてもらわないと無理だなって思います。私ではとても彼らを動かせないです」とマリエさん。一方、魔夜先生は、「私がネームを作って“間”を設計したらいけるかも」と提案するなど、可能性を模索していた。

魔夜峰央先生ファミリートークショー

 最後は一言ずつ挨拶を述べ、今後も“魔夜活(まやかつ)”を一緒にやっていきたいと、マリエさんの指揮のもとクックロビン音頭で締めくくった。

魔夜峰央先生ファミリートークショー

 11月3日(火)~11月11日(水)には、西武池袋本店別館2階にある西武ギャラリーで「魔夜峰央原画展」およびコラボカフェも開催される。

魔夜峰央先生ファミリートークショー
魔夜峰央先生ファミリートークショー

魔夜峰央原画展公式ホームページ

取材・文=月乃雫 撮影=武田敏将