正月太り解消に「豆腐料理」はいかが? 冬の定番・湯豆腐から変わり種まで豆腐の魅力に目覚める“毎日豆腐生活”のススメ

暮らし

公開日:2021/1/19

まいにち豆腐レシピ
『まいにち豆腐レシピ』(工藤詩織:著、牛尾理恵:料理/池田書店)

 鍋のおいしい季節がやってきた。鍋に欠かせない食材といえばいろいろあるが、やはり“豆腐”は外せないもののひとつだろう。

 寄せ鍋、水炊き、湯豆腐、しゃぶしゃぶ、すき焼き…。そのなめらかで淡泊な味わいはどんな味付けにもピタリとはまる。しかも豆腐は、鍋だけでなく炒め物、煮物、焼き物、揚げ物とあらゆる調理法に対応できる万能選手だ。その上、ヘルシーで健康にもいい。

 普段何気なく使っていたけど、豆腐ってすごいんだなぁ。そんなことを考えていたら豆腐のことがもっと知りたくなった。そこで手に取ってみたのが『まいにち豆腐レシピ』(工藤詩織:著、牛尾理恵:料理/池田書店)という本。豆腐マイスターが豆腐の歴史や地域・世界との関わり方などを、レシピを織り込みながら教えてくれる1冊だ。

 なかには江戸時代にベストセラーになったレシピ本に掲載されている料理や世界の豆腐料理のレシピなんかも登場する。もちろんパパッと作れる手軽な家庭料理も多彩だ。

 本書を読んで豆腐料理を作りたい(というか食べてみたい)気持ちが沸々とわいてきたので、今回は「へ~こんな食べ方もあるんだ!」と驚いた変わり種を3品作ってみた。

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韓国版のピリ辛すき焼き「トゥブチョリム」(p.66)

トゥブチョリム

 まずは韓国を代表する家庭料理から。写真を見て地味…と思った人もいるかもしれないが、これが激ウマだったのでぜひ作ってみてほしい。

 作り方は1.5~2cmほどの厚さに切って水切りした木綿豆腐を、ごま油をひいたフライパンで両面こんがりと焼く。焼き目が付いたら薄切りの玉ねぎと細切りのニンニク、合わせ調味料(鶏ガラスープ、しょうゆ、オイスターソース、砂糖、一味唐辛子、水)を加えて落し蓋をし、弱火で5~10分煮る。最後に白すりごまをたっぷりかけてできあがり。

 日本のすき焼きよりもさっぱりした味付けで、唐辛子のピリッとした辛みが後を引くおいしさ。これがあれば、ごはんが何杯でもいける。子どもがいるなら唐辛子を抜いてもOK。本場で食べたことはないものの、ちょっと韓国に行ったような気分になれた。

隠し味のみそがコク深い「豆腐のポタージュ」(p.87)

豆腐のポタージュ

 続いては、やさしい味わいのポタージュスープ。絹ごし豆腐と水、顆粒コンソメ、塩、みそをミキサーで混ぜ合わせ、鍋に移して中火~強火で温める。器に注ぎ、粗びきこしょうとオリーブ油をふれば完成だ。

 飲んでみると、牛乳や生クリームを使っていないのになんとまろやかなこと! 粗びきこしょうとオリーブ油がいいアクセントになっている。何より簡単で、寒い日の朝にもいいなと思った。

ボリュームたっぷり、なのにヘルシー「豆腐と長いもの和風オムレツ」(p.117)

豆腐と長いもの和風オムレツ

 ダイエット中でも満足感のあるごはんが食べたい。そんなときにおすすめなのがコレ。

 作り方はバターを熱したフライパンでベーコンを炒め、水切り後に手でくずした豆腐、食べやすい大きさに叩いた長いもを加えてさっと炒める。ここに卵液(卵、無調整豆乳、麺つゆ、パセリのみじん切り、塩、こしょう)を流し入れ、フタをして弱火で5分。さらに裏返して5分ほど焼いたらできあがり。好みでトマトケチャップをかける。

 豆腐と長いもがゴロゴロ入っていて食べ応え抜群。ところどころに入っているベーコンの塩気もおいしい。これだけのボリュームがあると高カロリーになってしまうところだが、カロリーオフの食材が半分以上を占めているので罪悪感なく食べられる。

 豆腐が昔からこれほど食卓に溶け込んでいる理由は、毎日食べても“飽きない”こと。正月太りが気になったら、本書を参考に豆腐生活を始めてみてはいかがだろう?

調理・文=齋藤久美子

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