悪魔として転生し、上級悪魔で美少女な先輩の下僕となり働く、男の欲望ストーリー

ライトノベル

公開日:2012/7/20

ハイスクールD×D1 旧校舎のディアボロス

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / 富士見書房
ジャンル:ライトノベル 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:石踏一榮 価格:450円

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読み方は「ハイスクールディーディー」。「旧校舎のディアボロス」はシリーズの1作目。
男の欲望をストレートに表現した、気持ちいいまでにいさぎよい、「エロファンタジー」であります。あ、間違えた。「学園×ラブコメ×バトル×ファンタジー」であります。冒頭から全力投球でエロを求める主人公の欲望が大暴走。アクセル全開です。

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本作の主人公は、学園でもエロくて有名な兵藤一誠(高校2年生)。学園の見知らぬ生徒に「あいつ、イッセーじゃね?」などと指さされますが、それは往々にして侮蔑を込めた言葉です。のっけから、イッセーのエロさと欲望の強烈さが、彼の一人称で語られます。心の準備をせずに読み始めてしまったら「かぁーーーっ…」と赤面するくらいのラッシュです。ああ、青春絶好調だなぁ、と冷静に読み進められる読者は賢者でしょう。

そんなイッセーにまさかの彼女ができるものの、すぐに彼女に殺されて(!)、悪魔として転生。学校1の美少女で、じつは上級悪魔なリアス先輩の下僕となって働くことになってしまいます。

全編、「おっぱい」の単語が乱れ飛びます。王道ストーリーにありがちな主人公補正すら、おっぱいで引き出されるあたり、本作はとことんまでいさぎよい。どこかのレスリングな兄貴も「卑猥か? 卑猥だろ?」とつい興奮するだろうレヴェルです。

ところで、男はどうして、女性の胸(特に、大きい胸)がそれほどまでに好きなのでしょうか。「本能じゃん?」で済ませるのは簡単ですが、パパっと調べてみると、さまざまな説が散見されます。

・胸が大きければ授乳能力が高いとみなすことができ、赤ちゃんを元気に育てられる。
・そもそも人間は誰しも赤ちゃんの時におっぱい(哺乳瓶)を吸って育ってきたので、「吸う」という行為に安心感や快感を得られる。
・イギリスの動物行動学者であるデズモンド・モリス(1928年〜)が著作『裸のサル』で展開した「人は進化に合わせて性的信号を尻から胸に変えていった」説を信望するもの。
・じつはおっぱいには男をパワーアップさせるミラクルパワーがある。

あ、最後のは、本作に限る設定。

バトルとシリアス、熱さと冷たさのメリハリで読む手が止まらない、そんな100パーセント・エンタメな作品でした。


いさぎよいまでにシンプルでわかりやすい章名

いさぎよく冒頭からエロさを独白するイッセー

彼女からのたってのお願い。「死んでくれないかな」

正体をあらわした彼女に(なんか羽、生えてますよ)…

いさぎよく殺されるかと思いきや…

薄れる意識の中、突如あらわれた鮮やかな紅い髪の美少女に救われる