がんばれ赤血球! 今度はBLACKな職場(体内)が覚醒した!?――TVアニメ『はたらく細胞BLACK』を考察する③

アニメ

公開日:2021/2/7

はたらく細胞BLACK
TVアニメ『はたらく細胞BLACK』 TOKYO MXほかにて毎週土曜24時より放送中
(C)原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社・CODE BLACK PROJECT

はたらく細胞BLACK

はたらく細胞BLACK

はたらく細胞BLACK

新米赤血球を襲う、次なる体内の罠

 喫煙が原因で細菌が入ってきたり、同僚(粘膜細胞)の身体が燃えたり、勃起させるために薬品が投入されたり、侵入してきた淋菌に同僚(白血球)がやられてしまったり……本当にこの世界はBLACKだ!

 というわけで、体内で働いている細胞たちの擬人化ドラマを描くアニメ『はたらく細胞BLACK』を振り返っていこう。第7話で、赤血球(AA2153)は、「今季の最優秀新人賞」を受賞。これまでの仕事ぶりが認められることになる。その活躍を横で見てきた同期の赤血球(AC1677)が、彼のもとから離れ、ひとり落ち込んでいると、空(小腸の壁面)から不思議な液体が降ってきた。――それはエナジードリンクだった。赤血球(AC1677)はカフェインとアルギニンの力によって、精力的に仕事を始める。だが、その力に溺れた彼は、カフェイン・アルギニン中毒になってしまうのだ。

『はたらく細胞BLACK』を観るたびに、心がキリキリと痛む。思い当たる節がありすぎるのだ。この物語になっている身体は自分のことじゃないのか。過酷な体内で働く赤血球を見ていると、自分の身体で頑張っているであろう細胞たちに同情してしまう、そして同時に、自分の生活を顧みて反省するのだ。特に、今回のエナジードリンク回はヤバかった。僕はライターと編集の仕事を20年近く続けており、家で作業をするときも、仕事場で作業をするときも、常にコーヒーを切らさないようにしている。言ってしまえば一日の半分以上は常にコーヒーを飲み続けているのだ。おかげで、コーヒーの銘柄にも詳しくなったし、コーヒーの豆を買うのにもこだわりを持つようになってしまった(いろいろ試行錯誤した結果、いまはスターバックスで豆を買うのが一番早い、という結論に達した)。しかも、コーヒーにとどまらず、眠い時や疲れたときはカフェインドリンクをガンガン飲んでいる。簡単にまとめるなら、たぶん僕はカフェイン中毒(予備軍)なのである。

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はたらく細胞BLACK

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カフェインを摂りすぎると、結果は……?

 カフェインを体内に取り込むと、眠気や疲労が消え、頭が覚醒したような気分になる。以前は薬局でタブレットのカフェイン製剤を購入していたが、眠気がなくなるものの、ちょっと効果が強すぎて、頭がぼーっとしてしまうことがあった。コンビニエンスストアでも売っているカフェインドリンクはあまり効果が強くないものが主で、ちょうどよい程度の頭の覚醒度があるので、最近は主にコンビニにお世話になっている次第だ。

 だが、そうやってカフェインを定期的に大量に摂取することには、今回の第7話で描かれたように、いくつかの大きなリスクを伴う。まず、カフェインを定期的に摂取していると、だんだんカフェインに身体が慣れてしまい、より多くのカフェインを取らないと効果が出なくなると言われている。コーヒーを飲んでも、カフェインドリンクを飲んでも、エナジードリンクを飲んでも、眠気や疲労感が取れず、結果的に集中力が落ちてしまうらしい……。慢性的な眠気や疲労感を解消するために、さらにカフェインを飲み続けていくと過剰摂取となってしまう。摂りすぎは、本当に危険なのだ。

 では、どうやったらカフェイン中毒が治るのだろう。カフェイン中毒から抜け出す方法はシンプルだが時間がかかるものだという。方法としても、まずはカフェインの入っている食べ物、飲み物の摂取を控えるしかないのだそうだ。

 だからまずは、コーヒーやカフェインドリンクを飲む量を控えるようにしようと思う。目指せ、脱BLACKボディ! より健康的な身体を!! 現在まで犠牲を強いてきた赤血球や同僚の細胞たちに、幸せな職場環境をもたらそう。

 と、ここまで書く間に、すでにエナジードリンクを2本、コーヒーを3杯も飲んでしまった(ダメじゃん)。ライターという仕事は、本当にカフェインドリンクとエナジードリンクが手放せないんです。はあ……本当にこの世界はBLACKだ!

文=志田英邦