R25世代必読! 悩める若者の心に寄り添う石田衣良氏のエッセー集

小説・エッセイ

2012/7/26

傷つきやすくなった世界で

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 集英社
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:電子文庫パブリ
著者名:石田衣良 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

フリーペーパーR25に掲載された石田衣良さんのエッセーをまとめた「傷つきやすくなった世界で」を、ふとした興味からダウンロードしてみました。20代半ばから30代半ばの男性を読者層とするフリーペーパー。完全に読者層からはずれているアラフォー女子の私は、先行きが見えず生きにくい時代を生きる若手男性に向けた石田さんのメッセージを読むことで、若者がどんなことに悩んでいるのかを知り、この時代を別の角度から見れるのではと思ったのです。

「心まで格差をつけないで」というタイトルの一編から始まるこのエッセー集、内容は多岐に渡ります。恋愛、仕事、社会制度、政治…と毎回、若者にとって、いや誰にとっても身近な話題を取り上げ、けっして深刻になりすぎずに、読者に希望を持たせるような形で話は展開していきます。重すぎず、軽すぎずというのが、いいのでしょうね。格差社会や非正規労働、不景気、年金等々の話題を、あまり暗い口調で語られたら、気が滅入ってしまいますものね。

石田衣良さんの若い頃をときどき引き合いに出しながら、若者へのメッセージがつづられていますが、中には、受け取り方によっては、どの年代の人にも通じるメッセージが含まれるお話もあります。

2006年1月から2008年2月にかけて連載されたものをまとめたエッセー集ですので、今の時代にぴったりとは合わなかったり、事態はさらに深刻になっているといった話題もありますが、それでも、何らか心に響くものはあるはず。文庫化に際して加えられたあとがきで著者が、「考えてみると、ぼくのメッセージは三年まえとまったく変わっていないのでした。」と語っているように、普遍的なメッセージが込められているのです。R25世代の方々はもちろん、あらゆる層のかたにお勧めのエッセー集です。


植物化する男、恋したくない男…なんてタイトルは女性も気になるのでは?

格差社会に関するこのエッセーは2006年12月に書かれたもの。格差はますます広がっていくばかりですね