気張らず毎日書いて結果を出そう! アナタの未来の糧になる「1行日記」のススメ

ビジネス

公開日:2021/2/21

1行書くだけ日記
『1行書くだけ日記』(伊藤羊一/SBクリエイティブ)

 簡単そうで難しいのが“継続”だ。読書やブログ、ダイエットなど、始めてみたはいいものの、徐々にサボりがちになり、結局続かず終わってしまう……。そんな経験、誰でも一度や二度はあるのでは?

 継続は苦手。でも、今度こそ結果を出したい! そんな我々を応援してくれるのが、『1行書くだけ日記』(伊藤羊一/SBクリエイティブ)。本書曰く、1日にたったの1行だけ日記を書き、それを日々振り返るだけで、自分が望む結果や成長、やりたいことが見つかるヒントにつながるのだとか。

「たった1行の日記で?」。そう思うのは当たり前だろう。実は1行日記の神髄は書くことにあらず。書いた後の振り返りが最大のポイントなのだ。さらに著者の伊藤羊一氏によれば、この振り返りが「成長するための唯一の特効薬」と語っている。以下に簡単にではあるが、その書き方と活かし方の一部を紹介したい。

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■「情景が浮かぶように」書くべし!

 1行日記を書くときは、とにかく気を張らないこと。肩の力を抜いて、特別なことではなく、何となく思いついたことでOK。例えば、こんな感じだ。

1月17日
【やったこと】銭湯で1時間ぼんやり富士山の絵を眺めて考え事をした
【自分にとっての意味】自分の欠点を見つめ直す機会になった
【気づいたこと】リラックスした状態だと、イヤなことも冷静に考えられる
【やってみよう】イヤなことがあったら銭湯に行ってじっくり考えよう

 1行日記のコツは、分かりやすく言うなら行動の理由やその出来事が気になった理由、つまり、「なぜ?」を意識して書くことだ。さらに、なるべく自分のありのままの気持ちをそのまま書く。そうすれば、日記を見返した際、その情景がありありと思い出せるはずだ。

 日記は、通勤や休憩などのスキマ時間を使って毎日見返そう。そして、「自分にとっての意味」や「気付いたこと」、「次にやること」を後から書き足していく。すると、次第に心の奥底に隠れていた自分の本心が、だんだんと分かってくるようになるのだそう。また、日記を失敗・成功、仕事・プライベートなどでグループ分けをすれば、原因や共通点が浮かび、新たな気付きが得られる。

■やりたいことを見つけるのに必要なのは、“毎日の地道な積み重ね”

「アナタのやりたいことは?」。そんなことを急に言われたら思わず戸惑ってしまう。こんなときにも1行日記が有効だという。具体的なやり方は、先ほどの日記にひと工夫する。

 それは、「うれしかったこと」「悔しかったこと」など、自分の心が揺さぶられたときのことを日記に書くことだ。例を見てみよう。

2月2日
【やったこと】自分が提案した内容でお客さんに喜んでもらえた
【自分にとっての意味】自分で発案したものが喜ばれるのは嬉しい
【気づいたこと】相手に喜んでもらえることが見つかった
【やってみよう】専門知識を身につけよう。もっと役に立てる提案をしたら独立につながるかも

「あれ? そんなことでいいの?」と思わないだろうか。先ほども述べたように、1行日記は特別なことを書く必要はない。難しいことは考えず、心が動かされた経験を集めていこう。

 自分の心が動いた出来事というのは、“本音”が隠れている重要な出来事だ。そんな一日一日を積み重ねていけば、自分というデータが揃い、これまで気づかなかった面を見つけるヒントが得られる。そう、自分を変えるのは、ドラマで描かれるような運命的な出来事ではなく、毎日の地道な積み重ねなのだ。

 日々忙しく過ごしていると、自分と向き合う時間がとれないもの。しかし、手帳やスマホのメモ、日記アプリに、たった1行日記を書くだけなら通勤中や仕事の合間の5分休憩の時間、デートの待ち合わせの数分で書くことができる。さぁ、もう言い訳はできない。自分を変えるために、ゼロから、いや1行から始めようじゃないか。

文=冴島友貴

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