肩こり・頭痛・生理痛…アラサーになってからの「なんとなくの不調」をそのまま放置していませんか? 趣味に仕事に忙しくても実践可能な「ゆる健康法」

健康・美容

公開日:2021/3/2

一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた
『一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた』(劇団雌猫:著、石原新菜:監修/主婦の友社)

 健康診断はおおむね正常。目立った体のトラブルもない。だけれども、毎朝起きるのはしんどいし、疲れもなかなかとれない。月に何回か、どうしようもないほどだるくて一歩も動きたくない日がある…。30代になってから、そんな体の不調を感じることが多くなってきた。このだるさはどうすることもできないのか。「歳を取ったから仕方がない」「これは単なる老化現象なのだ」と受けて入れていくことしかできないのだろうか。

 そんな体の不調を感じ始めたアラサー女子には、劇団雌猫による『一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた』(主婦の友社)をオススメしたい。劇団雌猫といえば、ベストセラー『浪費図鑑』や、マンガ化・実写ドラマ化された『だから私はメイクする』で知られるオタク女子4人組のユニット。彼女たちは平成元年生まれ、私と同い年なのだが、彼女たちもアラサーになってから体に不調を感じ始めたのだという。歳を重ねても趣味をめいっぱい楽しむためにも健康でいたい。本書では、劇団雌猫が、「健康オタク」の内科医・石原新菜先生とともに、「最低限これだけやればなんとかなる」という「ゆる健康法」を紹介。オタク女子のみならず、なんとなくの体調不良に悩むすべてのアラサー女子にオススメできる、処方箋ともいえる1冊なのだ。

本当の健康体は「何もない」状態…ちょっとの不調は病気の前段階

一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた p.82~83

 石原先生によれば、「なんとなく体調不良」という状態は、東洋医学的には「未病」と呼ばれる病気の前段階。病気とはいえないけれど、そのまま放置していると、病気になってしまう可能性が高い状態だという。本来、健康とは、肩こりもなければ、頭痛も生理痛もない、不調が一切ない状態。だから、「みんなも体の調子が悪いみたいだし、これくらいのだるさは当たり前」という考えはNG。「未病」である時点で、何らかの問題があるはずなのだ。そして、その状態は、生活を見直せば改善することもあるという。石原先生自身もかつては生理痛に生理不順、肩こり、めまい、便秘と、不調のオンパレードだったが、生活習慣を改善していくことで今では健康体になることができたという。気をつけるのは生活のちょっとしたことだけ。ほんの少しの心がけで、体調を整えることができるのだそうだ。

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自覚がまったくない人も? 実は女性のほとんどが冷え性

一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた p.168~169

 実は女性の8割は冷え性なのだ、と石原先生はいう。「私は冷え性だから、体をあたためよう」と思っている人はいいが、その自覚がまったくない人も多いのが問題なのだそう。もしかしたらあなたの不調も体の冷えが原因なのかもしれない。体をあたためるために、毎日3分間でいいから湯船につかること、腹巻をしておなかをあたためること、そして、味噌汁を毎日飲むことがオススメ。味噌汁はしっかり出汁をとらずに味噌を溶かすだけでOK。どれも毎日の積み重ねでできる簡単なことばかりだから実践してみるといいだろう。

不調撃退には運動! 「スクワット1日1分」から始めよう

一生推したい! 私たち、ゆる健康はじめてみた p.118~119

 さらに、運動をすることも心がけたい。運動は、体の冷えはもちろんのこと、ストレスやうつ症状など、あらゆる不調に効果的。運動というとハードルが高いと思うが、まずはおうちでできるスクワット1日30回から始めてみよう。スクワットはしゃがんで1秒、上げて1秒、合計2秒を30回行うだけだから、所要時間はたったの1分。歯磨きをしながら、テレビを見ながら行えばあっという間だろう。最初は30回がきつくても、毎日コツコツやっていくうちに余裕が出てくる。その後は40回、50回と回数を増やしていけば、体はどんどん強くなる。普段何もしていない人ほど、変化を感じることができるはずだ。

 アラサー女子はなにかと忙しく、健康最優先の生活を送るのは難しいだろう。だが、この本で紹介されている「ゆる健康法」ならばどれでも手軽に始められそう。できるところから生活習慣を改善していくことで、体の変化に気付かされる。「これくらいの体調不良は仕方がないもの」と諦めることなく、趣味に仕事に充実した日々を過ごすためにぜひとも読んでほしい1冊だ。

文=アサトーミナミ

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