本屋大賞受賞作『かがみの孤城』がついに文庫化! 読者からは「上下巻、一気読み。すごい筆力」の声

小説・エッセイ

公開日:2021/3/24

かがみの孤城
『かがみの孤城』上・下(辻村深月/ポプラ社)

 累計100万部を突破したベストセラー小説『かがみの孤城』の文庫版が、2021年3月5日(金)に発売。新たに作品に触れた読者からは、「ずっと文庫化を待ってた本。読み進めるのが名残惜しくなりながら、一気に読んでしまった」「上下巻、一気読み。すごい筆力」「読む前から面白いに決まっていると思っていたけど、その予想を数段上回ってきた。エピローグ入ったときは本当に鳥肌がたった」「ミステリとしての伏線・回収も丁寧で美しい。万人におすすめできる傑作」と絶賛の声が上がっている。

 同作は学校での居場所をなくし、家に閉じこもる中学生の少女・こころを主人公としたストーリー。こころはある日、光を放ち始めた部屋の鏡をくぐり抜け、城のような不思議な建物に到着する。そこには彼女と似た境遇の子どもたちが集められていた。7人の少年少女は、謎に満ちた空間でさまざまなドラマを繰り広げていく──。

 単行本が2017年5月に刊行されると、読者から圧倒的な支持を集めることに。全国の書店員が“最も売りたい本”を選ぶ「本屋大賞」や「王様のブランチ」の「ブランチBOOK大賞2017」などを受賞し、合わせて8冠に輝いている。

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 作者の辻村深月は、『冷たい校舎の時は止まる』や『スロウハイツの神様』など数々のヒット作を生んできたミステリー作家。2012年には『鍵のない夢を見る』によって第147回直木賞を受賞しており、卓越したストーリーテリングによって多くの人を魅了してきた。

『かがみの孤城』でもその手腕が存分に活かされているようで、ファンからは「辻村深月さんらしい人を惹きつけるパワーがある作品でした。とても人気があるのも納得です。面白かった」「これぞ噂の一気読み小説ですね!と、いうぐらい捲る手が止まらない小説でした。辻村ワールドに惹き込まれて心掴まれて揺さぶられるような文章に感情移入が止まりませんでした。中学の時の自分に読ませてあげたい一冊です」「この胸がきゅーってなる感じ、たまらん。辻村さん作品はやっぱりこういう感じが好き」「辻村さんファンだったら微笑んでしまうような、他の作品でも何度も出てくるような要素がたくさん登場して、とてもしあわせな気持ちになりました」「辻村深月の集大成といってもいいぐらい辻村ワールドが詰め込まれた物語。ファンタジーのようであり、ミステリーのようであり、現実の自分に寄り添ってくれる優しい物語」といった声が相次いでいる。

 作中に広がるのは、現実とファンタジーが混ざり合った魅力的な世界観。しかしその上で、“不登校”という重いテーマが正面から描き出されている。リアルな少年少女たちの葛藤は、誰もが共感を覚えてしまうはずだ。

 辻村作品の“最高傑作”とも囁かれている話題作。文庫版が発売されたこの機会に、ぜひ手に取ってみてほしい。

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