「トウカイテイオー、ありがとう!」アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』最終話、テイオーの奇跡にみんなが泣いた!

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公開日:2021/4/6

ウマ娘 プリティーダービー Season 2
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会

 先日の第13話にて、ついにグランドフィナーレを迎えた『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』。「トウカイテイオー、ありがとう!」と賞賛の声が吹き荒れ、不覚ながら私もガン泣きした。その感動を共有したく、最終話のレビューを担当するわけだが、一応ここで『ウマ娘』を知らないという人のために、その概要を説明しておこう。

 本作はソーシャルゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』を原作としており、実在した競走馬が「ウマ娘」として登場する、いわゆる擬人化もの。設定としては「異世界から受け継いだ輝かしい名前と競走能力を持つ”ウマ娘”が、遠い昔から人類と共存してきた世界の物語」である。ゲーム事前登録さなかの2018年4月に同名アニメの第一期がスタートし、スペシャルウィークとサイレンススズカを中心にドラマが描かれた。その後、ショートアニメ『うまよん』が放送されるも、ソシャゲのリリース告知は長らく行なわれなかった。しかし2021年2月24日、ついに正式リリースが決まり、それに合わせるかのように、2021年1月から『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』の放送が始まったのである。

「Season 2」では、トウカイテイオーとメジロマックイーンがドラマの中心。トレセン学園の生徒会長で、無敗の「三冠ウマ娘」であるシンボリルドルフに憧れるトウカイテイオーは、自身も三冠ウマ娘になることを目標に掲げる。順調に二冠を制したが、レース後に故障が発覚し三冠最後のレースに出られなくなってしまう。それでも今度は目標を「無敗のウマ娘」に切り替えてレースに復帰するテイオー。その前に立ちはだかるのは、テイオーと同じチーム〈スピカ〉のライバルであり盟友のメジロマックイーンだった。ふたりが直接対決した「天皇賞・春」では、マックイーンの圧倒的な力の前にテイオーは敗れ去ってしまう。目標を失い、さらにまたも骨折で戦線を離脱したテイオーは失意の中にいた。そんなテイオーにマックイーンは、自らが強いウマ娘であることで鼓舞しようと走り続ける。マックイーンの姿に勇気づけられ、復帰を決意するテイオー。しかし今度はマックイーンが、ウマ娘にとって不治の病「左脚繋靱帯炎」を発症して走れなくなってしまう。悲しみに慟哭するマックイーンにテイオーは「今度はボクの番だ」と、「有馬記念」での勝利を誓うのだった──。ここまでが第12話までのあらすじである。

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 三度の骨折によって、もうかつてのようには走れないといわれるテイオー。しかし彼女は諦めたりはしない。仲間たちの協力のもと、必死にトレーニングをこなし、有馬記念を迎える。ファンはテイオーの復帰を喜ぶ一方で、その勝利を期待する声は少なかった。1年もの間休養していたウマ娘が有馬記念のようなGⅠレースを勝った例は過去になく、さらにライバルは「菊花賞」を圧勝したビワハヤヒデや、天皇賞・春でマックイーンを破ったライスシャワーなど錚々たる顔ぶれだったからだ。そしてついに有馬記念がスタート。各ウマ娘たちがそれぞれのポジションで走り、レースは進んでいく。テイオーは「負けられない」と強い想いで追走するが、それは他のウマ娘たちも同じだった。そんな中、最強と目されるビワハヤヒデがついに動く。後続との差が開く中、最後の直線でハヤヒデに追いついてきたウマ娘が……!

 その頃、マックイーンはレースを見ることができていなかった。ほとんど勝ち目のないテイオーだが、それでも彼女の敗れる姿を見たくなかったからだ。しかし勇気を振り絞ってゴール前に足を運ぶマックイーン。そんな彼女が、最後の直線で目にしたものは――。

 これ以上を語るのは、野暮というものなのだろう。もちろんこれは、実際の競馬であったリアルな結末である。私は競馬好きだから思うのかもしれないが、この作品は実際の競馬を知っていれば、より楽しめると感じる。たとえばテイオーがなぜシンボリルドルフに懐いているのかは、実際の競馬でのテイオーとルドルフの関係を知っていれば理解できるだろうし、ライスシャワーがレースに勝ってなぜあれほど悲しむのか、当時の空気を知っていると一層胸に刺さるはずだ。テレビシリーズはフィナーレを迎えたが、『ウマ娘』はまだまだ熱い。ソシャゲのセールスは好調で、現在もテレビシリーズに合わせたイベントが展開中だ。ちなみに私もプレイ中だが、青因子星3は遠いなぁ……。

文=木谷誠

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