絶対行ってみたい『ゆるキャン△』聖地巡礼10選! “梨っ子”女子高生たちのゆるやかな時間。12巻からもピックアップした決定版!

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更新日:2022/4/18

ゆるキャン△
『ゆるキャン△』12巻(あfろ/芳文社)

 作品内で描かれるキャンプ場、そこから巡っていく景勝地。『ゆるキャン△』(あfろ/芳文社)を読むたび、“梨っ子”女子高生たちがそこで過ごす、ゆるやかな時間を味わいに、“自分もその地に行ってみたい!!”が増していく。最新12巻刊行を記念し、これまでのゆるキャン△聖地を、エピソードとともにおさらい&ピックアップ! 千明、あおい、恵那が、山梨の北へと向かった12巻の“新聖地”は――?

(地名以外の施設名などはすべて、あくまでモデルとなった場所です)

1△ 山梨県南巨摩郡身延町 浩庵キャンプ場~静岡県富士宮市 ふもとっぱらキャンプ場

ゆるキャン△
(1巻より)

“もとすこのふじさんは千円札の絵にもなってる!!”と聞き、山梨に引っ越してきたその日に本栖湖へやって来たなでしこと、ソロキャンをしていたリンが出会う洪庵キャンプ場は、富士五湖で一番深く、透明度の高い本栖湖の畔から富士山を眼前に望むことができる。湖畔沿いから登ることのできる竜ヶ岳は、元旦に富士山頂から初日の出が昇る「ダイヤモンド富士」が見られる場所として有名。この後、ソロキャンをしていたリンのもとを、なでしこが訪ね、恩返しの坦々餃子鍋をつくる、ふもとっぱらキャンプ場は、“解放感すげえ”とリンも思わず呟く、その名のとおり富士山の麓に位置する広大なキャンプ場。富士の峰から昇る日の出は涙もの。

ゆるキャン△
(1巻より)

ゆるキャン△

2△ 山梨県山梨市 ほったらかし温泉(作中では、ほっとけや温泉)

ゆるキャン△
(2巻より)

 なでしこ、千明、あおいの3人が、初の野外活動サークル(通称:野クル)キャンプへと向かう途中で訪れた富士山と甲府盆地を眼下に望める絶景露天風呂。“温泉気持ちよすぎて思考停止しちゃったよ!!”という3人はこの後、驚愕の展開となるのだが、それも納得の、体の芯まで温まる心地よさ。朝10時30分から17時(土日祝日は22時)までの「こっちの湯」、日の出1時間前から夜の22時までの「あっちの湯」と、2つの温泉を備えている。風呂あがりには、外はサクサク、中はとろ~り、“これ 湯上がりに食ったらあかんやつや~~”と3人も堪能した名物の温玉あげが待っている。

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ゆるキャン△

3△ 山梨県 四尾連湖 水明荘(作中では木明荘)

ゆるキャン△
(2巻より)

ゆるキャン△

 初めての2人キャンプに行くことになったなでしことリン。なでしこが“野クルの名にかけて!!”セレクトしたのは、富士八湖のひとつである四尾連湖の畔にあるキャンプ場。千明いわく“地元住民にもあまり知られていない”ここは、11月上旬~11月中旬には、紅葉の名所に。四尾連湖は湧き水と雨水だけ形成される自然湖であり、山を登った先に突如、現れる神秘の湖。丑三つ時になると、牛鬼の亡霊が湖面に現れるという伝説も。この美しい環境を守り続けるため、キャンプ場は人数制限があり、なかなか予約の取れないキャンプ場としても秘境感を高めている。

4△ 長野県駒ケ根市 光前寺(わんこ寺)

ゆるキャン△
(3巻より)

ゆるキャン△

“か…かわええ”“負けたぜ この犬どもめ”と、リンが、犬の入れ物に入った早太郎みくじを買った光前寺。リンとなでしこでキャンプに行くはずが、なでしこが風邪をひき、家からナビをしていくなかで見つけたこの寺には、昔、静岡のある村で悪さをしていた化け猿退治の依頼を受け、はるばる信州から倒しにいったという霊犬早太郎が祀られている。静岡県磐田市の見付天神では「霊犬悉平太郎」という名で祀られており、5巻でリンがそちらの“ワンコ寺”も参っている。光前寺の境内には70本ものしだれ桜が植えられ、複数の樹種があるため4月中旬から3週間くらい花が楽しめる。

5△ 静岡県富士宮市 富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ

ゆるキャン△
(4巻より)

ゆるキャン△

“今日はクリスマスちゅー事で、すき焼きや”。あおいが懸賞で当てた黒毛和牛肉で、キャンプご飯はSUKIYAKI!なでしこ、千明、あおい、リン、恵那+ちくわ、鳥羽先生で、1泊2日のクリキャンに出かけ、長く楽しい夜を過ごしたのは、朝霧高原にある、芝生・大浴場つきのキャンプ場。夕刻には赤く染まる富士山を望むことのできるここからは、遠く伊豆半島や駿河湾まで見渡すことができる。いつもグーグルマップで“キャンプ場”検索をして行き先を決めているリンが、 “研修施設だから検索には引っかからなかったりするけど”(7巻)というここには宿泊キャビン棟も備えられている。

6△ 静岡県西伊豆町 三四郎島

ゆるキャン△
(9巻より)

ゆるキャン△

 春休みに2泊3日のキャンプで伊豆を訪れたオールメンバーたち。伊豆のジオスポット巡りをするなか、やって来たのは、干潮時になると海の中に道が現れて陸とつながる珍しいトンボロ現象を見ることのできる三四郎島。タイミングが良ければ「トンボロ渡り」をすることも。伊豆キャンにはあおいの妹・あかりも参加。この旅でも、姉妹揃ってホラを吹いていたが、トンボロ渡りのとき、あかりは姉にまんまと騙され……。この後、バースデーキャンプの準備をする面々のなか、誕生日の主役・なでしことあおいは、噴火によってつくられた丘陵・だるま山高原へと出かけ、久々に富士山と遭遇。

7△ 静岡県伊東市 大室山

ゆるキャン△
(9巻より)

 伊豆キャン最終日に訪れた、表面をススキに覆われた大室山はお椀をひっくり返したような火山。毎年2月には山焼きの行事が行われている。景色を楽しみながら、リフトで登る標高580mの山頂には直径300m、周囲1000mの噴火口跡があり、山頂を周遊する遊歩道が。天気のいい日には大室山山頂から望むことのできる富士山とは祀られている神様が姉妹なのだが、ある言い伝えも……。麓には約9カ月間、様々な種類の桜を楽しめる桜園もある。このあと一行は、あかりの旅の目的だった伊豆シャボテン動物公園の元祖カピバラ露天風呂へ。ここでは11月末から4月はじめまでカピバラの入浴風景を眺めることができる。

8△ 静岡県 大井川鉄道アプト式列車に乗って、アプトいちしろ駅まで

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(11巻より)

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 大井川キャンプへ出かけることになった、なでしこが浜松に住んでいた頃の友達・アヤとなでしこ、リン。リンとアヤがキャンプ場までツーリングの旅を楽しむ一方、なでしこは電車でソロ旅を満喫。3人が泊まるアプトいちしろキャンプ場の最寄り駅・大井川鐵道井川線「アプトいちしろ駅」では、急坂を進むためのアプト式機関車と列車との連結に遭遇。この合体を見られるのは、なんと日本でここだけ。駅からキャンプ場へ向かう途中には、廃線となったアプト式鉄道の旧道“ミステリートンネル”が。野生のコウモリが生息するトンネル内には子どもたちが手作りしたキュートなおばけも生息。

9△ 静岡県静岡市 畑薙大吊橋

ゆるキャン△
(11巻より)

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 大井川流域は吊橋の名所。“見かけた吊り橋は全部渡っていこうよ”という吊橋巡りの旅を楽しむリンとアヤのツーリング組が目指したのは、奥静岡にある畑薙湖。畑薙大吊橋は、南アルプス茶臼岳への登山口にあたる秘境の吊橋。30mの高さを誇る橋は足場が狭く、手すりはスカスカ、かなり揺れるので、スリル満点。吊橋から眺める美しさはまさに絶景で、紅葉の名所としても知られている。なでしこを縁に、ツーリング友達となったリンとアヤが、この橋を渡る前に交わした会話から、双方の祖父もバイク乗りであったという共通点も判明。吊橋を渡ったあと、2人が訪れた、南アルプス赤石温泉「白樺荘」(作中では畑薙荘)は、ぬるめのお湯が体を芯から癒してくれる。

10△ 山梨県北杜市 みずがき山自然公園キャンプ場(作中では瑞牆山キャンプ場)

ゆるキャン△
(12巻より)

 なでしことリンが大井川キャンプへ行ってしまったあと、千明、あおい、恵那の3人で向かったのは、埼玉、東京、山梨、長野をまたぐ広大な国立公園の一角にあるキャンプ場。山梨県韮崎駅からバスに乗り、明野では北杜市名産のトマトの詰め放題と野菜カレーを、みずがき湖の先にある神戸では謎の激ウマグルメ・やきとりを満喫する3人。だが思わぬ落とし穴が……。目的地は、“やっぱり眺める物のあるキャンプ場っていいよなぁ”と千明が言うとおり、ロッククライミングのスポットとしても有名である、百名山のひとつ、瑞牆山を目の前に望める広大なキャンプ場。天体観測にも最高のスポット。

 山梨だけでなく、静岡や長野のキャンプ場もご紹介。さっそく目的地を決めて聖地巡礼キャンプをしたいところだが、外出自粛が続く今年のGW、まずはコミック『ゆるキャン△』で聖地巡礼気分を味わってみよう!

文=河村道子

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