50年前に生まれた、忍法バトルの原点ここに

公開日:2012/8/21

バジリスク〜甲賀忍法帖〜 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:山田風太郎漫画 価格:540円

※最新の価格はストアでご確認ください。

2005年にアニメ化された同作、その原作がこちら。アニメの方は、絵のクオリティ等々相当な出来でしたが無論こちらも負けず劣らずの秀麗な漫画になっております。

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実は原作が忍者物の元祖、山田風太郎氏が50年前に書かれた『甲賀忍法帖』という作品になっております。今でこそ、ナルトを始めとして忍者漫画が市場に出回るようになりましたが、そのきっかけはこの『甲賀忍法帖』が担っていたと思われます。そしてこの度、せがわまさき氏の手によって息を吹き返した『バジリスク』。
氏の独特なタッチは、異形の存在として描かれる忍者と本当にマッチしていますね。男性陣に限れば、これはもはや人外とも言える形容なのですが、女性陣に関してはきわめて色っぽく、その辺りは女の武器とでも言うのでしょうか。1巻に関してはその妖艶さは抑えられていましたが、回を重ねるごとにその辺りの攻防も鍵になってくるのでしょうね。その辺りも楽しみです。

「ある意味で安心して見れられる」というのはやはり主人公の弦之助が超然と構えているからでしょう。いがみ合う甲賀と伊賀の和睦に尽力しようとするひたむきさが何だか心地よく、そこに惹かれる恋仲の朧が甲斐甲斐しく思えます。実力的にも一目おかれる存在なので、1巻では明かされませんでしたが、おそらくは両家の中でもトップクラスの実力の持ち主なのでしょう。やはり主人公は強くなくてはなりません(笑)。

漫画をご覧になった方にはぜひ、アニメの方もご覧になっていただきたいと思います。漫画では描き切れななかったコマとコマの間の機微が伝わってきます。結末こそ、なかなかに心にくるものがありますが、それまではしばし忍者同士の激突バトルにどうかお付き合いください。


これから始まる嵐の静けさ

元祖、能力バトルここに

瞳術使い、甲賀弦之助

破幻の瞳、朧

かつての仲を、宿命によって裂かれた両家の当主(C)山田風太郎・せがわまさき/講談社