豪華スター共演! イケメン詐欺師と都会に迷い込んだ人魚が世紀を超えて恋に落ちる韓国ドラマ『青い海の伝説』

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公開日:2021/6/26

青い海の伝説
(C)STUDIO DRAGON CORPORATION

 人魚と人間の恋物語といえば、アンデルセン童話『人魚姫』を思い浮かべる人も多いだろう。描かれるのは、王子様を愛した人魚が海の泡となってしまう悲恋。韓国ドラマ『青い海の伝説』もまた、涙なくしては見られない人魚と人間の甘く切ないラブロマンスだ。主演を務めるのは『ザ・キング:永遠の君主』での好演が話題のイ・ミンホ、そして『猟奇的な彼女』『星から来たあなた』に出演し、日本でも知名度が高いチョン・ジヒョン。見目麗しい豪華キャストに加え、スペインの美しい街並みや人魚が泳ぐ真っ青な海の映像美が相まって、一度見たら強く印象に残る作品と言えよう。

 運命に導かれる2人の愛は、過去と現代を行き交いながら深まっていく。1598年、江原道(カンウォンド)。激しい嵐によって美しい人魚・セファ(チョン・ジヒョン)は浜辺に打ち上げられてしまう。悪徳商人のヤンは人魚を捕らえ、売り物にしようと目論んでいた。しかし、武官のキム・タムリョン(イ・ミンホ)は傷ついた人魚を不憫に思い、海に帰すようヤンに命じる。その後、心を通わせたタムリョンとセファは海で逢瀬を重ねるようになるが、タムリョンを逆恨みしたヤンが2人を陥れる策略を図るのだった。

青い海の伝説
(C)STUDIO DRAGON CORPORATION

 そして数百年の時が流れ、現代のソウル。タムリョンは天才詐欺師ホ・ジュンジェ(イ・ミンホ)に生まれ変わっていた。大きな仕事を終え、つかの間のバカンスで訪れたのは紺碧の海が輝くスペイン。ホテルでくつろぐジュンジェの目の前に現れたのは、部屋に忍び込んで食べ物をあさる不審な女。その正体は、陸に上がった人魚・シムチョン(チョン・ジヒョン)だった。はじめは「変な女」と気味悪がっていたジュンジェだが、彼女が着けるヒスイの腕輪がプレミア級の財宝であることに気がつく。腕輪を手に入れようと、ジュンジェは彼女を助けるふりをして近づき始め…。

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 ジュンジェとシムチョンのラブストーリーに前世の記憶、連続殺人事件、財閥一家のお家騒動などが複雑に絡み合い、想像を超える波乱含みの展開に。そして2人の過去と現代が結びつくにつれ、物語の世界観にぐいぐいと引き込まれていく。ファンタジーラブロマンスという一言では表現しきれないのがこのドラマの魅力だ。

 語るに欠かせないのは、チョン・ジヒョンが演じる人魚・シムチョンの美しさ。化粧っ気がなくともにじみ出る艶やかさや抜群のスタイルは、同じ女性から見てもホレボレするほど。しかし、ひとたび陸に上がると一転! 人間界のルールを何ひとつ知らないシムチョンはパスタやケーキを手づかみで食べたり、ジュンジェを追うギャング達を投げ飛ばしたり、ホームレスと一緒にゴミをあさったり…。絶世の美女がトンデモ行動を連発する、そのギャップが最高に面白い。加えて「私のことを好きになる予感はあるの?」なんて、駆け引きなしでジュンジェに恋心をぶつける様子がまた可愛らしいのだ。

青い海の伝説
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 シムチョンの愛を一身に受け止めるジュンジェを演じているのがイ・ミンホ。昨今の出演作から「白馬の王子様」という印象も強いが、本作では世界を股にかける天才詐欺師を演じている。催眠術を駆使してセレブをだます仕事ぶりに「私も催眠術にかけられたい!」といった声がSNSなどに多数アップされているのもうなずける。一方で、かいがいしくシムチョンの世話を焼くお人好しな一面、そして生き別れた実母との再会を信じる少年のような一面も。ジュンジェが心の奥底に持つ優しさや寂しさを絶妙に表現するイ・ミンホの演技にも注目したい。

 ラブストーリーの盛り上がりとともに、波のように切ない感情が押し寄せる。笑いあり涙あり、2人が紡ぐ“伝説”のクライマックスは果たして――。視聴前に、ハンカチとティッシュの準備はお忘れなく。

文=多田恵

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