bigとlargeの違いを説明できる? 間違いやすい単語の違いをイラストとカンタン解説でマスター

暮らし

公開日:2021/6/29

くらべてわかる英単語図鑑
『くらべてわかる英単語図鑑』(牧野高吉:著、林ユミ:絵/主婦の友インフォス)

 英語を勉強する時に、まずやるのは単語の暗記。もちろん文法も大切だが、単語が分かると、文章も理解しやすくなる。話す時にも、単語を駆使すればなんとか伝わることも多い。しかし、日本語では同じ意味のようでも、英語には複数の単語がある場合も。つまり、それぞれの英単語のニュアンスを理解していないと、間違った使い方をしてしまう。単純に暗記するだけでも大変なのに、ニュアンスの違いまで覚えるなんて不可能なのでは…と思ってしまいそうだが、『くらべてわかる英単語図鑑』(牧野高吉:著、林ユミ:絵/主婦の友インフォス)なら、それを楽しく勉強できる。

 表紙は「勉強」のための書籍という雰囲気ではなく、可愛らしいイラストの描かれたオシャレな装丁が施されている本書。冒頭では書籍に登場するキャラクターが紹介され、彼らと一緒に楽しく英単語を勉強できる。タイトルにもあるように、本書の目的は、似たような意味の英単語を「くらべて」理解すること。イラストに加えて、詳しい解説や、理解を確かめるためのクイズも収録されているので、挿絵のある読み物のような感覚で勉強を進められそうだ。

「大きい」

くらべてわかる英単語図鑑 p.16-17

「大きい」を意味する英単語として、本書ではbigとlargeが例に挙げられている。この2つの単語の違いを正確に理解しているだろうか? 本書に掲載されているイラストを見れば、違いがあることは一目瞭然。さらに、その後の解説を読むと、bigは主観的、感覚的な「大きい」で、largeは客観的、物理的な「大きい」。つまり、bigは話し手の気持ちが入った感覚的な「大きい」で、largeは他と比べた物理的な「大きい」を意味することが理解できるだろう。

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「見る」

くらべてわかる英単語図鑑 p.68-69

「見る」という単語も、基本的なものとして最初に覚える単語だろう。これも、英単語は1つではない。ここでは、see、look、watchの3つの違いが解説されている。seeは自然と視界に入って「見る」状態、lookは自分で目を向けて「見る」、watchは動くものを注意して「見る」。本書によれば、大きな違いは「見ようとする意志があるかないか」で、seeは「見える」という受動的なニュアンスがある。一方、lookとwatchは自発的な「見る」だが、watchにはさらに「気を付けて見守る」というニュアンスがある。

 本書では、英単語の意味の違いをイラストで表現しているため、子どもの時に言葉を覚えるように、視覚的、感覚的にニュアンスの違いを理解することができる。イラストで意味の違いを感じたら、その後のページでポイントが詳しく解説されているので、理解を深めることができる。英語の勉強を始めたばかりの人は、無理に丸暗記をしなくても、自然と単語の意味を理解できそうだし、大人になって改めて英語を勉強している人は、今まで曖昧にしか理解していなかったところが明らかになり、スッキリできそう。

 英単語の解説以外にも、それぞれのチャプターの最後には、身体の部位や褒め言葉など、さまざまな場面で活用できそうな知識が豊富に掲載されている。ネイティブスピーカーに近い形で英単語を理解できる1冊だ。

文=松澤友子

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