惚れた弱みを強さに変えて、戦国の世に野花を咲かす

公開日:2012/9/5

センゴク (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:宮下英樹 価格:540円

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とてもおもしろい、実におもしろい! 戦国時代というありふれた設定をしてなおおもしろいとは、これ如何に。

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僕は正直、そこまで戦国時代に思い入れがないのですが、これはそんなことはお構いなしにキャラクターの魅力でグイグイと引き込んできます。権兵衛というまだ青臭さの残る若者が主人公なのですが、センゴクの魅力は彼の魅力と言っても過言ではないのかもしれません。

愚直で素直、情に厚く頑固者。それが権兵衛という人格の端的な表現です。とてもシンプルですが、これでいいんです。僕好みのキャラクターで本当に好感が持てました。特に、幼なじみの女性との別れのやりとりは、その後の展開を含めて血をたぎらせました。熱い、熱すぎる。「ご武運を」という言葉に、これほど男の血をたぎらせる力があるのかと何だか改めて「言葉の力」というものの強さを感じさせてくれましたね。この言葉を聞いて権兵衛は奮起し、単身で敵地に強襲をかけることとなります。そして結果は言うまでもなく、捕らえられてしまう。

そこから始まる怒濤の展開。織田信長や、サルこと豊臣秀吉。その個性が強いの何のって、一般的に語られる武将の人物像にさらにスパイスを利かせたようなキャラクターが権兵衛を通じてどうなっていくのか、本当に気になるところです。

読んで損なし、こんな世の中だけどモチベーションを上げたいあなた。日本人はこうも愚直に熱い人生を送っていたのだと、振り返るのもまた一興かもしれません。


仙石権兵衛登場

権兵衛が慕う、幼なじみのお蝶

反目し合う2人はいつしか惹かれ合う仲に

「ご武運を」、この一言が権兵衛を奮い立たせる

単騎決戦、狙うは大将ひとりのみ
(C)宮下英樹/講談社