契約結婚が“ホンモノ”の恋に発展!? アラサー女子と京都老舗酒造の杜氏の運命は?

文芸・カルチャー

公開日:2021/8/7

京都はんなり、かりそめ婚 恋のつれづれ、ほろ酔いの候
『京都はんなり、かりそめ婚 恋のつれづれ、ほろ酔いの候』(華藤えれな/ポプラ社)

 もし突然イケメンの杜氏(とうじ)から、「おれと結婚してください」と言われたら…。何かのドッキリ、もしくは夢だと思い、頭が真っ白になってしまうかもしれない。ただ、それが普通のプロポーズではなく“契約結婚”だった場合、あなたはプロポーズをすんなり受け入れられるだろうか――。

 2021年7月6日(火)に、京都を舞台にした“契約結婚”の物語を描く『京都はんなり、かりそめ婚 恋のつれづれ、ほろ酔いの候』が発売された。同作は、昨年7月に発売された『京都はんなり、かりそめ婚 洛中で新酒をめしあがれ』の続編。若くして老舗酒蔵の杜氏となった新堂と、契約結婚のお相手・沙耶の日常を描いた小説だ。

沙耶は会社の方針に口を出してしまったことがキッカケで会社をクビになり、社宅を追い出されてしまったアラサー女子。途方に暮れていたところ、“酒蔵の存続”のために嫁探しをしていた新堂と出会い、利害一致で夫婦生活をスタートさせる。

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 しかし新堂はイケメンで、モテそうな雰囲気を纏っているものの、女性の扱いには不慣れなよう。頭の中は酒蔵や酒造りのことばかりで、契約結婚のまま進展がないように思えたが、同作では2人の関係を脅かす人物が次々と登場。天才イケメン宮大工やライバル酒蔵の美人女将の登場によって、波乱の展開が巻き起こされる。

 ニセモノ夫婦から少しずつ親密な雰囲気を纏い始める2人に、読者もヤキモキしながら楽しんでいるよう。早速読了したファンからは、「沙耶がいる生活に馴染んできた頃、ぶっこまれた宮大工と美人女将! 2人の仲を引っ掻き回していて、物語的にもすごく読み応えがあった」「続きが出て嬉しかったです! 新堂さんが沙耶さんをどう思っているのかハッキリ言ってくれるまでが長かったけど、気持ちにゆっくり寄り添っていけてよかった!」「新堂の対応に傷つきながらも、いつも明るくて前向きな沙耶が大好き!」「京都の酒蔵を舞台にしているので、ラブコメディだけではなく、てんこ盛り要素を楽しめました」などと好評の声が続出している。

 同作は京都の酒造を舞台にしているため、情景描写や景色の移り変わりがそれぞれ美しい。京都出身、在住の著者・華藤えれなが紡ぎ出す、魅了たっぷりの世界観に迷い込んでみてはいかがだろうか。

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