キャンプがいまいち好きじゃないあなたへ。自分だけの「楽しい!」が見つかるキャンプの遊び方図鑑

暮らし

公開日:2021/8/12

キャンプでしたい100のこと
『キャンプでしたい100のこと』(フィグインク:編/西東社)

 未曽有のキャンプブームの中、自然遊びが好きではなかった人や元々はインドア派という人が、キャンプの魅力を知って楽しんでいる姿をよく目にする。しかし、実はあまり注目されていないのが、友達や家族に誘われてキャンプに付き合ってはいるものの、実はあまり楽しめていないキャンパーたちの悩みだろう。そんなモヤモヤした気持ちや、付き合いキャンプの疲労感を抱えている人に読んでもらいたいのが、この『キャンプでしたい100のこと』(フィグインク:編/西東社)だ。

 ワイルドなキャンプ飯やSNS映えを狙えるスイーツ作りから、キャンプならではの自然遊び、沼と化すギア選びまで、キャンプの100の楽しみ方を紹介する1冊。テクニックのいらない遊びもあれば、上級者向けの踏み込んだキャンプ技もあり、難易度は幅広い。キャンプで遊ぶネタが尽きて飽きてしまったという人も、この本で新しい楽しみ方を発見して、次のキャンプに新鮮な気持ちで臨めるだろう。

 一年中キャンプに通うアウトドア猛者にとっても、挑む価値のあるアクティビティーが満載だ。お気に入りのキャンプギアは集め尽くしたという人も、「ペール缶でロケットストーブを作る」「ギアをオリジナルロゴで飾る」といったアイデアは試したくなりそうだ。市販のテントを立てるだけでは満足できないという人のために、「ブルーシートでテントを張る」という技も紹介されている。

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キャンプでしたい100のこと

キャンプでしたい100のこと

 そして、キャンプの楽しさを実感できていないという人は、この本で自分の「好き」を探してみると良いだろう。インテリアが趣味なら、ノルディックやネイティブなどのおしゃれな柄の布を使って、センスのよいキャンプサイトを演出すると楽しい。甘いものが好きなら、「絵本のようなふわふわカステラを焼く」「直火でバウムクーヘンを焼き上げる」、コーヒーが好きなら「コーヒー豆を自分好みに焙煎する」も面白そうだ。キャンプのワイルドさについていけなくても、整理整頓が好きなら、すっきりした快適なキッチンスペースを作るという楽しみもある。違うメーカー同士や100均のアイテムが、収納やキッチンツールとしてぴったりとフィットする「シンデレラフィット」の快感を味わってみるのもおすすめだ。

キャンプでしたい100のこと

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 いつもと違う環境でぐっすり眠れない、虫がイヤといったキャンプのストレスを解消するアイデアも紹介されている。快適なマットレスや枕にこだわる、ランタンの配置や虫よけキャンドルで虫対策を徹底するなどしてキャンプの不便さを解消すれば、キャンプは疲れると思っている人も、アウトドアで一味違った景色が見られるのではないだろうか。

 元々は、旅行や買い物、映画鑑賞などと並んで、レジャーシーズンや大型連休の楽しみ方のひとつであったキャンプだが、室内での行動が制限される状況もあいまって人気が高まっている。コアなアウトドア派や海や山が好きなファミリーに加えて、友達と語らいたい女子や、子どもと遊ぶ場所を探してキャンプに行くようになった家族など、比較的ライトなキャンパーが増えたのは確かだ。純粋にアウトドアを楽しめる人だけでなく、それぞれ違う趣味を持った人とキャンプを共にする機会もこれから増えると見込まれる。そんな今こそ、さまざまな角度からキャンプの楽しさに迫る『キャンプでしたい100のこと』は、必要とされる1冊だろう。

文=川辺美希

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