描きながら爆笑！ お笑い芸人・鉄拳の「パラパラマンガの描き方本」に隠された仕掛けが楽しすぎる

　誰でも一度は描いたことがあるだろうパラパラマンガ。授業中に教科書やノートの片隅にこっそり描いて楽しむのが小学生あるあるだ。親に見つかると「授業も聞かずに落書きなんかして！」と怒られそうだが、パラパラマンガを極めると、立派なスキルとして社会に出たときの強みになるということを証明したのが、お笑い芸人の鉄拳だ。

　彼の描いたパラパラマンガは思わず涙してしまう感動的なストーリーが多く、海外バンドのミュージックビデオやディズニー映画のプロモーションビデオに起用されるなど、世界中から注目を浴びている。1作品の枚数は、多いもので2500枚にも及ぶと知って驚いた。

　そんなパラパラマンガ界のヒーローが、パラパラマンガの描き方本『鉄拳のパラパラマンガうつすだけドリル』（鉄拳/主婦の友社）を初めて上梓した。その中身は!?

テクニックは必要なし！ 紙に写して描くだけで仕上がる

　本書では30コマで仕上がる5パターンのパラパラマンガが紹介されており、1コマ目から30コマ目を紙に写して描くだけで動く絵が完成する構成になっている。各ストーリーに登場するキャラクターの数が決まっており、一番簡単なものはキャラクター数が1つで、棒人間をレベルアップさせた「くるくる回る人」。体と表情が動く仕掛けが隠されているほか、髪型や洋服を自由にアレンジすることもできる。キャラクターの数は、2つ、3つと続き、数が増えるほど難易度が上がる仕組みだ。

パラパラしてはじめて分かる“あっと驚く仕掛け”がおもしろい

「くるくる回る人」以外に、乗り物や動物、おばけが登場するストーリーがある。どれも子どもが好きなテーマ。さっそく小4の子どもと描いてみた。

　子どもは、クマと鳥が出てくる「鳥のフンとクマのぼうし」、私は、からかさこぞう・ゆうれい・がいこつが登場する「おばけの野球大会」を選んだ。ひたすら描き写していくので、キャラクターの数が増えると写す時間が増えて大変なのだが、仕上がったときにどんな動きになるのかのワクワク感と、コマごとに変わる動きの楽しさで夢中になる。

　子どもは途中少し飽きたものの、鳥のフンに爆笑しつつ、休憩をはさみつつ、1時間ほどで描き上げた。パラパラしてみると……、驚く仕掛けが！ クマがかぶったぼうしと鳥のフンが子どもの大好物に変化したのだ。子どもは「すご～い!!」と大興奮。すっかりハマってしまい、この夏の自由研究のテーマに採用した。

　本格的なパラパラマンガが写すだけで仕上がる画期的なドリル本。お絵かきが大好きな子どもはもちろん、昔パラパラマンガにチャレンジしたことがある大人にも驚きの動きを体感してもらいたい。巻末にはハサミで切って使える専用シートがついているところも親切だ。夏休みの自由研究に、ステイホーム中の趣味没頭時間に活用してみてはどうだろうか。

書籍発売記念　鉄拳さんのスペシャルメッセージ動画