カツセマサヒコも絶賛!「あーもう頼む、読んでくれ本当に」――胸がひりひりするような感動作『愛を知らない』が文庫化!

文芸・カルチャー

公開日:2021/9/24

愛を知らない
『愛を知らない』(一木けい/ポプラ社)

 2021年9月7日(火)、小説『愛を知らない』の文庫版が発売された。同作は『1ミリの後悔もない、はずがない』(新潮社)で大きな注目を集めた作家・一木けいの2作目。待望の文庫化に、ネット上では喜びの声が相次いでいるようだ。

 高校2年生の橙子は、ある日クラスメイトのヤマオからの推薦で合唱コンクールのソロパートを任されることに。当初は反発していた橙子だったが、練習を進めるにつれ周囲とも次第に打ち解けていく。そんな中、友人たちは橙子が時折口走る不思議な言い訳や理解のできない行動に首をかしげていた。しかし、ある事件をきっかけに、橙子の抱えていた秘密を知ってしまう――。

 単行本発売当時、帯文を寄稿したのは音楽ユニット・Superflyのボーカルを務める越智志帆。「私たちの本音って『嫌われたくない』じゃなくて『愛されたい』だったんだ。」と同作を大絶賛していた。そして今回の文庫化に際しては、作家のカツセマサヒコが「生きること、死ぬこと、愛されること、愛せないこと、負の側面まで描ききった上で全肯定する、命の大合唱のような物語。あーもう頼む、読んでくれ本当に。」といった帯文を寄せている。

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 著名人をはじめ、書店員や本好きの間でも評価の高い同作。実際に購入者からは、「一木さんはマジで期待を裏切らない作家。登場人物が一人一人とても魅力的」「一言。すごい作品だ!」「中盤に待ち受ける胸を締め付けるような展開。そこからラストにかけては一気読み必至」「青春が詰まってる。これドラマやアニメなんかでも見たいなぁ」などと絶賛する声が続出していた。

 同作は青春真っただ中の若者を描いた作品。“若く力強い魂を描き出した、胸がひりひりするような感動作”と紹介されているように、ぜひ若者に読んでほしい一冊である。一方でネット上には、「親世代にも響く作品だと思う」「とても読みやすいので中高生にもお薦めしたいですが、娘を持つ母親たちにもぜひ読んで欲しい一冊です」といった声も少なくない。作者の一木も、同作について「子どもたちの周りにいる大人の存在を書きたいと思ったんです。なかでも、ちゃんと手を差し伸べられる大人を」と明かしている。

 かつては誰もが10代だった。きっと大人も、当時の気持ちや今現在の気持ちを錯綜させながら物語に没入できるのではないだろうか。興味のある人は、手に取りやすい文庫版『愛を知らない』をチェックしてみてほしい。

 ちなみに「ダ・ヴィンチニュース」では、単行本発売に実現した越智と一木の対談模様を紹介している。こちらを読めば、より深く『愛を知らない』を理解できるはず。未読の人も読了した人もお見逃しなく!

Superfly(越智志帆)×一木けい『愛を知らない』刊行記念対談
https://ddnavi.com/interview/547333/a/

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