映画化決定! 大黒シズオ、40歳で漫画家目指します!(ドヤ顔)

2012/9/30

俺はまだ本気出してないだけ (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:青野春秋 価格:432円

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大黒シズオ(40)は、長年勤めていた会社を退職。残りの人生、漫画家を目指して突き進んでいきます…。
――というと、ちょっとカッコよく聞こえるかもしれませんが、この作品の主人公シズオは、カッコいいという言葉とはかけ離れた、まるでダメなおっさんです。会社を辞めた理由は、なんとなく。漫画家を目指す理由も、なんとなくの思いつき(ちなみに今まで一度も描いたことがない)。若い子にバカにされながらアルバイトをし、お金が足りないと高校生の一人娘に借りる。同居している父親にはいつも説教され、それでも漫画家を目指し日夜TVゲームをする…(おい)きっと世間では、いい加減でかっこ悪い、ダメな大人に見えていることでしょう。

でも、そんなシズオが、なんだかんだで頑張っていく姿は、フッと笑えながらも、すごく読み応えがありました。ドラマのような夢に向かって頑張るカッコいいシーンなんてのはありません。あるのは、夢と人生にもがきまくっているシズオのかっこ悪~い姿だけです。だけど、そこが読んでてリアルでした。子どもの頃は夢に向かって頑張る姿が輝いて見えるのに、歳を重ねるとこんなにみすぼらしい感じになるのかと切なくなったぐらいに…。夢を追いかけるってカッコいいことばかりじゃなくて、むしろかっこ悪いことのほうが多いんだなぁ~って気づかされた感じです。

だけど、どんなにかっこ悪くても…何度マンガがボツになろうが、年下から「しっかりした方がいいですよ」って説教されようが、笑われようが…、なんとなくで人生を終わりたくないから、自分のやりたいことをやっていく…。そんなシズオの折れない姿に胸がジーンと熱くなります。夢はいくつになっても持てるんだって、人生失敗したって大丈夫なんだって、シズオからいろいろと教わった気がしました。

シズオの他にも、離婚して独り身になってしまった人、何がしたいのかわからず定職に就けない若者…など、シズオと違った意味で人生をもがいている人たちの姿も描かれています。特に、各巻に収録されている「特別編」が良いです。そこでは、どうなるか先がわからないシズオの本編とは違って、シズオと出会ったことで人生の何かが前向きに変わっていく人たちの姿が描かれています。登場人物の年齢が自分と近いからか、「なんで生きてるんだろう?」とか「なんのために働いてるんだろう?」とかで悩む姿に共感できて、どこか人の温かさを感じるストーリーにウルっときました。本編ではかっこ悪くみえるシズオも、迷える若者の前ではどこか頼もしく見えるから不思議です。ぜひ、本編と合わせて楽しんでください。

この作品は、来年映画化が決まっているそうです。シズオのダメっぷりを堤真一がどう映画で表現してくれるのか、今からとても楽しみです。皆さんも、映画が公開する前に、ぜひ1巻からじっくり読んでみてください! 特に、『俺はまだ本気出してないだけ』というタイトルにピンと来たなら、絶対読むべきです! きっと、脳に心にガツンっと来る作品だと思います。


本作の主人公、大黒シズオ、40歳

「俺、マンガ家になるわ」のこのドヤ顔(笑)

若い人にバカにされたってくじけない…多分

この出会いが、2人の人生を変えることに…?

「いいんですか?本気出して…」

本編だけじゃなく、特別編もオススメです!
(C)青野春秋/小学館