イヤイヤ期=子どもが「自分のパワー」を確認するため! モンテッソーリでわかる子どもへの寄り添い方

暮らし

公開日:2021/12/3

マンガ モンテッソーリでわかる イヤイヤ期の子どものたすけ方
『マンガ モンテッソーリでわかる イヤイヤ期の子どものたすけ方』(あべようこ/河出書房新社)

 子育ては楽しい反面、なかなかしんどいこともあるもの。特に2歳頃から始まる、いわゆる「イヤイヤ期」はなかなか手強い。やっとコミュニケーションがとれるようになったと思ったら、今度は何を言っても見せても「イヤッ! イヤッ!」で挙げ句の果てはギャン泣き…そんな日々にヘトヘトになっているパパ&ママも多いだろう。

 もしもそんな日々に悩んでいるなら、『マンガ モンテッソーリでわかる イヤイヤ期の子どものたすけ方』(あべようこ/河出書房新社)が少し気を楽にしてくれるかもしれない。「子どもの体や脳の発達にともなって才能が伸びる時期(敏感期)を知って、子どもの成長を支えてあげよう」とするモンテッソーリ教育の理論を使って、この時期をいかに「親として見守るか」を教えてくれるのだ。しかもマンガなのでスイスイ読めてわかりやすいのも、育児にてんてこまいのパパ&ママにはうれしいところだ。

マンガ モンテッソーリでわかる イヤイヤ期の子どものたすけ方

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マンガ モンテッソーリでわかる イヤイヤ期の子どものたすけ方

 本書によれば、親にとってはしんどい「イヤイヤ期」だが、実は子どもの成長過程においてはとても大切な時期なのだという。まだ「がまんする」などの理性を司る前頭前野が未発達でどうしても「本能」が勝ってしまうため、なかなか言うことを聞いてくれないが、この時期の子どもの脳は「この先を生きていくために必要なさまざまな能力」を獲得するために、急発達している真っ最中なのだ。

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 たとえばパパ&ママを困らせる代表的な「何をいっても『イヤッ!』と拒否する現象」にも、発達の上での大事な意味があるという。イヤイヤ期がやってくるのは、それまでママや誰かと一体感を感じてきた赤ちゃん期を脱して、歩けるようになるなど少しずついろいろなことができるようになってきた時期。この時期の子どもには自我が芽生えはじめ、「自分の力を確認したい」という欲求が出てくるというのだ。いままで従っていたパパやママの言うことをNOと拒むのは、それで親の反応が変わることで「自分のパワー」を確認するという意味がある。いってみれば「自立への大事な一歩」でもあるのだ。

マンガ モンテッソーリでわかる イヤイヤ期の子どものたすけ方

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 このような「イヤイヤ期」の理由がわかってくると、少し気が楽になるだろう。とはいえ問題は目の前の「困った」をどうするか。本書によれば、この時期の対処法で一番効果的なのは「子どもに選択させる」ことだという。たとえば歯磨きを嫌がるのだったら、「自分で磨く? ママと磨く?」と聞いたり、歯ブラシを自分で選ばせたり、磨く場所を「こっちから? あっちから?」と聞いたり…異物が口に入る恐怖がある子もいるので、楽しくできるようさまざまな選択肢を用意し、ひとつひとつ「子どもに決めさせる」といいのだとか。とにかく「自分で選んだ」ことが、しっかりやることにつながるというのだから大きなヒントだ。

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 それにしても理屈が通じない子どもが相手だけに、「対応の仕方を変える」という親サイドができることで育児ストレスが軽減するというのはありがたい。本書を参考に、まずは子どもの発達を理解して、こちらの心も柔軟に。「見守る」気持ちで日々を過ごせるようになったら、育児がもっともっと楽しくなるかもしれない。

文=荒井理恵

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