40歳を過ぎて“美容から自由になる”には――美容家・神崎恵が辿り着いた45歳の美容論

健康・美容

公開日:2021/12/9

老けない美容、老ける美容
『老けない美容、老ける美容』(神崎恵/講談社)

 鏡に映るシミ・シワ・たるみを眺めて「もっと若ければ美しいのに」とため息をついていませんか? 老いること=ネガティブ、そう考えていると自分の姿から目を背けたくなるかもしれません。

 そんなあなたに読んでほしいのが、稀代の美容家・神崎恵さんが贈る著書『老けない美容、老ける美容』(講談社)。肌や髪に悩みを持つさまざまな人を救ってきた彼女が、その実体験を通して厳選したメソッドが紹介されています。

 3人の息子を育てて40代半ばになった神崎さんは「老いること」をネガティブだと思っていないといいます。それぞれ自分なりの歳の取り方があって良いなかで、「美容」を大きな力にして前向きに生きていく――それが「キレイ」を研究してきた彼女の選択です。

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 本書では、エイジングで失いがちな“ボリューム”と“ツヤ”をコントロールする方法がたっぷり紹介されています。ヘアケアやスキンケア、メイク、更年期対策など、誰でもすぐに真似できる簡単なメソッドが目白押しです。

 髪、肌、メイクに共通するエイジングのサイン、それはハリやうるおいを失ってしぼんだりパサついたりすること。たとえば髪の場合、頭皮のケアと根元を立ち上げるスタイリング、ドライヤーやアイロンの使い方などが重要です。

 頭皮の毛穴に皮脂や汚れが残ったままだとボリュームダウンを引き起こしてしまいます。それを避けるためには、シャンプーで髪よりも“毛穴”をきちんと洗うことが大切です。乾かす際には根元を立ち上げるようにブローして、アイロンで表面を整えて髪に光が反射するようにします。

老けない美容、老ける美容 p.030

 肌の場合は、ハリや弾力を育むスキンケア化粧品や、ケアの際の“手つき”がポイント。化粧水や美容液は、透明感やハリなど欲しい肌効果に最適な美容成分を選ぶのが肝心です。本書には、神崎さんがオススメするクレンジングや化粧水、美容液も掲載されています。

 お手入れの際は、肌の広い範囲と細かい部分で必要な手つきが異なります。普段のお手入れで肌にきちんとうるおいが届いているかをチェックしてみましょう。

老けない美容、老ける美容 p.058

 メイクの場合は、立体感を出してツヤのバランスを意識することが大切です。

 ベースメイクはファンデーションやハイライトの塗る位置を工夫して“逆卵形”を意識することが肝心。そうすることで厚塗りによる立体感不足を補えます。ツヤを作る際は「頬の高い位置や鼻筋にはきちんとツヤを作り、アイメイクやリップはほどよく抑える」などのバランステクニックが活きます。

老けない美容、老ける美容 p.083

 本書で紹介されているこれらのちょっとしたコツを知るだけで、ボリュームとツヤを育てる効果が上がっていきます。

 とはいえ、忙しい日々の中で完璧に美容テクニックをこなせるという人は少ないはず。自分を追い込むようにがんばるのではなく、まずは「気になったテクニックをどれかひとつだけ」トライしてみましょう。気分良く過ごせる肌や髪を手に入れるには「自分に無理なく」が合言葉です。

 本書には見やすい写真や図解が満載で、エイジング美容初心者はもちろん、上級者が基本を学び直すこともできます。誰にとっても大切なのは「美容が持つパワー」を楽しんで年齢を重ねる前向きな気持ちでいること。老いを恐れて“美容に縛られる”のではなく、“美容から自由になる”ためにオススメしたい1冊です。

文=ジョセート

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