11万人超が視聴! 今もっとも旬な台湾音楽に浸れるニコ生特別番組【レポート】

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PR更新日:2022/1/6

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 2021年11月27日(土)、台湾の音楽や文化の魅力に迫る特別番組「【音楽と流行】ニコニコでもっと知りたい台湾の今」がニコニコ生放送で生配信された。この番組では、11月に開催された台湾最大規模のコンテンツビジネス展覧会「TCCF(Taiwan Creative Contents Fest)」内の音楽ライブステージプログラム「花園練習(Garden Mingle – Field Practice)」の映像を放送。

 百花繚乱をMCに、ニコ生初登場のバーチャル台湾ハーフ女子VTuber「杏仁ミル」や台湾の音楽事情に詳しいラジオパーソナリティー・竹内将子が、台湾の注目すべき音楽や流行、話題のエンターテインメントを紹介した。視聴ユーザーは、なんと11万人超。本記事では、この番組で紹介された5組の台湾アーティスト、そして、そのライブ映像をみたニコ生ユーザーの反響をレポートする。現在最も旬なアーティストと台湾音楽の今がたくさん紹介されているので、ぜひお楽しみください。

アーカイブ動画:https://live.nicovideo.jp/watch/lv334559335

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台湾で大人気の女性R&Bシンガー・孫盛希(スン・シェンシー/Shi Shi)

 最初に紹介されたのは、台湾を代表する女性歌手・孫盛希(スン・シェンシー/Shi Shi)。彼女は、1990年に韓国で生まれた台湾系3世。中華圏で最も影響力のある「ゴールデン・メロディー・アワード(金曲賞)」でベスト新人賞(2015)、ベストアルバム賞(2019)、ベストボーカルレコーディングアルバム賞(2021)を受賞。台湾国内のチャートを占めるのはもちろん、自分流のR&Bサウンドは、頻繁にドラマ主題歌にも起用されるなど、台湾で絶大な人気を誇るシンガーだ。

 ライブ映像が流れると、ニコ生ユーザーは彼女の伸びやかでしなやかな歌声にあっという間に惹きつけられた。「悩むのは止めにしよう」というメッセージが気分を前向きにしてくれる「夢遊(Flyaway)」(2019)、狂おしいほどの愛が胸に迫る「潜伏期(Infected)」(2020)。確かなボーカル技術、POPでありながらR&Bの要素が加わった切ないメロディーは心地よく耳に残る。映像をみたMCの百花繚乱さんは彼女のパフォーマンスに圧倒された様子で「僕と同い年のはずなのに、その色気はどこからくるの」とコメント。バーチャル台湾ハーフ女子VTuber・杏仁ミルさんも「1曲目から2曲目への感情の移り変わりがすごかった。一緒に歌いたくなった」と語った。ニコ生ユーザーの間では、歌声のみならず、おしゃれでユニークなファッションも話題に。孫盛希独自の世界にすっかり魅せられてしまう贅沢な時間だった。

台湾DJ、ラップ界の魁・Starr Chen(スター・チェン)

 続いて紹介されたのは、台湾が誇るDJであり、ラッパーのStarr Chen(スター・チェン)。ラップグループ・YoungSouljazを結成し、「ゴールデン・メロディー・アワード(金曲賞)」ではベストアレンジャー賞(2015)を受賞。その後、音楽プロデューサーとしても活躍し、ジョリン・ツァイ&安室奈美恵のコラボ曲のアレンジ・プロデュースを担当したほか、台湾の有名歌手の人気曲を多数手掛ける、台湾音楽を語る上で欠かせないアーティストだ。台湾の音楽事情に詳しいラジオパーソナリティー・竹内将子さんによれば、彼は「台湾のDJ・ラップ界の魁といえる存在」。番組では、巧みなDJテクニックを披露した2曲のライブ映像が放送された。

 まずは「忍者Ninja」(周杰倫 Jay Chou)。時折挟まれる日本語、「いちにさんし!」という掛け声に、ニコ生ユーザーは思わず反応。みんなのコメントを見ながら映像をみると、まるで現地でライブを実際にみているかのような一体感だ。オーディエンスのテンションが高まったところに続く、「辣台妹HOT CHICK」(頑童MJ116)もまた口ずさみたくなる曲。この2曲はどちらも台湾でかなり有名な曲なのだそう。特に「辣台妹HOT CHICK」は、杏仁さんによれば、台湾の若者ならば誰でも知っているらしい。杏仁さん曰く「いわば台湾の『パパ活』を歌った曲」とのことだが、まさかそんな歌詞だったとは…。脳に残るサウンド、そして、そのDJアレンジに、ニコ生ユーザーの気分も最高潮だ。

李浩瑋(ハワード・リー)

 R&BやDJなど、すでに紹介された台湾音楽を聴くだけでも、その魅力を感じさせられたが、台湾音楽はまだまだ奥が深い。続いて紹介された李浩瑋は、ソロとバンドでも全く異なる表情を見せるアーティストだ。彼は、1999年、南アフリカで生まれた台湾人シンガーソングライター。新感覚ヘヴィメタルバンド・FORMOZAのリードボーカルを務めるほか、2019年にはソロ名義での活動をスタート。今年の「ゴールデン・メロディー・アワード(金曲賞)」では最優秀新人賞にノミネートされた、今注目の台湾若手シンガーだ。少年時代から幅広いジャンルの音楽を聞いてきたそうだが、特に、日本のロックバンド・ONE OK ROCKに強く影響を受けたのだという。日本のアーティストが台湾の有名シンガーにも影響を与えたなんて、なんて光栄なことか。

 まず紹介されたのは、李浩瑋ソロ名義の2曲。YouTubeの再生数580万超えの大人気曲「Crush on」と、叫ぶような切ない歌声が心を揺さぶる「Pray For Your Tears」だ。これらは、竹内さん曰く、李浩瑋が「ダイヤモンドの原石のように輝いていたい」という思いを込めて製作したソロアルバム『Diamond In The Rough』に収録されている楽曲。叙情的で美しい歌声は原石などではなく、すでに磨き抜かれたダイヤモンドのような眩きを見せる。ニコ生ユーザーからは「イケメンで若くて歌が上手くてこれからどうなっちゃうの?」なんてコメントも。

 そして、さらに驚かされたのが、続いて紹介されたFORMOZA名義の楽曲「世界ナウ」だ。ソロ名義の切なげな表情とは一変。髪をひとつにくくり、熱くエネルギッシュなロックサウンドを歌い上げる姿は、別人かと思わされるほど。MC陣もこれには驚いたようで、杏仁さんも「全然雰囲気が違ってびっくり。特に『世界ナウ』は、ヘドバンしたくなった」と語る。枠にとらわれずに表現を追求し続ける李浩瑋の今後の活躍からも目が離せなくなりそうだ。

Small Island Big Song(小島大歌/シャオダオダーグゥ)

 ジャンルの異なる3組に続いて、4組目として紹介されたSmall Island Big Songも、また全く異なる感動を私たちに届けてくれた。Small Island Big Songは、台湾人プロデューサーのバオバオ・チェン氏と、オーストラリア人ディレクターのティム・コール氏による台湾発の音楽プロジェクト。台湾をはじめ、マダガスカル、イースター島、タヒチ、ニュージーランド、オーストラリア・トレス海峡、マレーシア・ボルネオ島など、島々のミュージシャンが母語で歌う歌、彼らの楽器で奏でられる音楽を録音。それらを1つのフィルムに収めた長編映画を制作し、失われつつある自然と文化を発信しているプロジェクトだ。

 台湾の原住民族のエミリーとアミ族のブダラが歌い上げる「Senasenai a Mapuljat(Small Island mix)」(2019)と、「Listwar Zanset」(2021)。2曲のライブ映像は、草原をイメージしたステージも相まって、まるで映画をみているかのような壮大さを感じさせる。どうして原住民の音楽にはこんなにも風情があるのだろう。木々のために語り、海のために歌う、島々に息づく歌。百花繚乱さんは「何を言っているかわからなくてもグッとくる」、杏仁さんは「魂に響くような歌」とうっとり。ニコ生ユーザーも「とにかく癒される」と、熱い歌声に心動かされたようだ。



呂士軒/Trout Fresh(リュ・シーシュェン)

 そして、番組もいよいよクライマックスに。最後5組目に紹介された、台湾の大人気ラッパー、シンガーソングライター、プロデューサーの呂士軒もまたこの番組を多いに盛り上げてくれた。ヒップホップグループ「違法SmashRegz(スマッシュレッグズ)」のメンバーとしても活動。2017年からはソロ活動も開始し、ラッパーにとどまらず音楽プロデューサーなども務めるマルチに活動している大注目のアーティストだ。

 呂士軒は、登場からそのインパクトが強かった。DJの「YO!YO!YO!」の掛け声とともにトレードマークの大きなメガネ姿でステージに登場したその姿に、ニコ生ユーザーは大興奮。披露されたのは、「風船を膨らませ(Bragging Balloon)」(2020)と、「ローバッテリー(Low Battery)」(2020)。なんというエナジーの強さなのだろう。跳ねるようなビートの中に心地よくおさまるラップサウンドが楽しい。「みんな冷静すぎない? もっと声ちょうだい」などとオーディエンスを煽るその姿も最高で、ビートに身を委ねてノリノリで踊り出したくなってしまう。

 竹内さんも「日常生活を遊び心たっぷりに表現した歌詞が素晴らしい」と大絶賛。なんでも、台湾では昨今、ラッパー向けのオーディション番組もスタートし、ラップアーティストへの注目度が急上昇中なのだという。台湾語で歌うラッパーも増えているそうで、今後も、台湾のラップはさらなる進化を遂げていきそうだ。



 番組の最後に当日ライブしたアーティストのアンケートも行った。

 一位が最初にパフォーマンスをしたShi Shiさんでした。R&Bの要素が加わった思わず一緒に歌いたくなるようなメロディーがやっぱり人気だった。

主催した「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)」とは?

 番組で紹介された特別ライブ「花園練習(Garden Mingle – Field Practice)」は、台湾コンテンツを世界に発信する台湾クリエイティブ‧コンテンツ‧エイジェンシー(TAICCA)主催のイベントだ。TAICCAは、台湾・文化部(文科省に相当)のもとに2019年に創設された台湾文化コンテンツの産業化、国際化を促進する独立行政法人。毎年、台湾最大級のコンテンツビジネス展覧会「TCCF(Taiwan Creative Content Fest)」を主催し、視覚芸術、フリーマーケット、ヨガ、座談会など、さまざまなイベントを開催しているというが、「花園練習」は今年初の試みなのだという。なんて素晴らしいイベントなのだろう。台湾で最も旬なアーティストたちの熱いパフォーマンスは、台湾の人々のみならず、ニコ生視聴者たちも魅了してやまなかった。

番組を終えたニコ生ユーザーの反響は?

 あっという間に過ぎた2時間の番組時間。「台湾の音楽を聴いたのは初めて」という人が多かったようだが、ニコ生ユーザーたちは台湾音楽の魅力にどっぷりハマりこんでしまったらしい。「もう2時間か」「めっちゃ楽しかった」「台湾に行ってみたくなった」「台湾が身近になった」…。多くの人が台湾音楽の魅力に酔いしれたようだ。11万人超ものニコ生ユーザーが視聴したこの番組をきっかけに、これから台湾音楽への注目がますます集まりそう。台湾音楽が流行するかも? そんな予感さえ感じられる2時間番組だった。

文=アサトーミナミ

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