人生は“三千円”の使い方で決まる!? “実用小説”『三千円の使いかた』の魅力を【マンガ】で読む

文芸・カルチャー

PR更新日:2021/12/17

三千円の使いかた
『三千円の使いかた』(原田ひ香/中央公論新社)

 誰もが避けられない「お金」の問題をさまざまな視点から切り取った『三千円の使いかた』(原田ひ香/中央公論新社)。小説家・原田ひ香氏が手掛ける同書は、冒頭から「三千円の使い方で人生が決まるよ」という言葉で始まり、厳しい現実に直面する女性たちの物語を「お金」に焦点を当てながら追っていく。節約アイデアも物語の中に織り交ぜられており、読めば節約への意識も高まる一石二鳥の1冊だ。

 同書の主人公は、同じ家族である4人の女性。24歳で社会人2年目、ひとり暮らしをしている美帆は、自分の仕事に不安を覚え始め、貯金に目覚める。その姉で29歳の真帆は、同世代の友人たちとの金銭感覚の違いに悩める専業主婦。そして2人の母親で55歳の智子は熟年離婚に悩み、祖母の琴子は老後の資金を貯めるべく動き出す。世代や立場の違う4人がそれぞれにお金にまつわる悩みを抱えながらも向き合っていく様子は、さまざまな年代の読者から共感を集めた。

 SNSを中心にエッセイ漫画を制作しているおやま氏(@oyamaoyadayo)も、そんな読者のひとりである。先日Twitterに投稿された紹介マンガでは、特に専業主婦の真帆に共感したという彼女が、同書を読んでから普段の生活や心境にどのような変化が起きたのかを、コミカルなタッチで描いている。

advertisement

三千円の使いかた

三千円の使いかた

三千円の使いかた

三千円の使いかた

 おやま氏は『おやまさんちの愉快なる365日』(KADOKAWA)の著者でもある3児の母。5歳の長女、3歳の長男、1歳の次男を育てている彼女は、夫を含めて5人家族。出産時のエピソードや子育てあるある、個性豊かな子どもたちとの毎日を面白おかしく綴ったエッセイ漫画は、育児中の母親たちを中心に支持されてきた。

 そして『三千円の使いかた』の著者である原田ひ香氏は、2006年に『リトルプリンセス二号』で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞を、翌年の2007年には『はじまらないティータイム』で第31回すばる文学賞を受賞。小説家であり脚本家としての顔も持つ人物だ。今回紹介した『三千円の使いかた』の他にも、「三人屋」シリーズ(実業之日本社)、「ランチ酒」シリーズ(祥伝社)など多数の著書を執筆している。

 たかが三千円、されど三千円。大人から子どもまで、誰にとっても身近な金額であるからこそ、その人となりが如実に見抜けてしまうのだろう。もし自分なら三千円をどうやって使うかを考えながら、日ごろの振る舞いを見直してみてはいかがだろうか。