悪い縁を断ち切り、良縁を残す…『わたしの美しい庭』が文庫化! 凪良ゆうが紡ぐあたたかい言葉に感動の声続出

文芸・カルチャー

公開日:2021/12/27

わたしの美しい庭
『わたしの美しい庭』(凪良ゆう/ポプラ社)

 小説家・凪良ゆう氏の人気作『わたしの美しい庭』(ポプラ社)の文庫版が、2021年12月7日(火)に発売。文庫本を購入した読者からは、「大好きな本なので買いました!」「単行本も持ってるけど持ち歩きたくて購入しました!」など反響が寄せられている。

「目覚まし時計が鳴っている。真夏のアブラゼミみたいなとんでもない音だ――」。そんな書き出しから始まる『わたしの美しい庭』。主人公の百音(もね)は、ちょっと変わった感性を持つ小学5年生で、血のつながっていない統理(とうり)と二人暮らしをしている。

 百音はいつも、朝になるとやってくる路有(ろう)と統理の3人で朝食を囲んでいるが、その不思議な関係を“変わっている”と言われてしまうことも。しかし、小学生として学校に通う百音、フリーランスの実務翻訳家である路有、マンションの屋上にある小さな神社を管理する統理、そんな三者三様の生活が、物語のエッセンスとなるのだ。

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 また同作では統理が管理する“縁切り神社”が舞台となり、“生きづらさ”を抱えた人々の心情も描かれていく。縁切り神社にやってくるのは気鬱となる悪いご縁や悪癖など、心に絡んだ色々なものと向き合う人々。百音の視点で語られる“救い”の物語がどのような着地点を迎えるのか…。きっと読了後には、凪良氏の描く美しい世界観の虜になっているはず。

 2年前に発売され、今回文庫本として再登場した同作は、凪良ファンにとっても待望だったという。さらに2021年11月からは凪良氏が2014年に発表した『美しい彼』がドラマ化されMBS系で放映されたこともあり、美しく儚い世界観に興味を持っていた人も多かったようだ。

 さっそく文庫本をゲットした人からは、「読んでいて苦しさも感じるけど、それよりも温かさに救われる物語」「厳しいのにそれを超える温かいマフラーが用意されている。いろんな言葉に支えられて生きているなあと実感しました」「ホログラムカバーが可愛いすぎて購入しました!」「ここに登場する人たちがどうか幸せであってほしい、そう願ってしまいますね」「寒い季節ですがほっこりした気持ちになれました!」などと大興奮の声が相次いでいる。

 巻末には、単行本には収録されていない統理目線の物語も。心を優しく包みこむ処方箋のような一冊を探している人は、ぜひこの年末年始にチェックしてみてほしい。

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