ガチ速の仕事術でテレワークでも「デキる人」に! 楽天市場元最年少プロデューサーが教える今すぐできるメソッドとは

ビジネス

公開日:2022/1/6

すべての仕事を2分の1の時間で終わらせる ガチ速仕事術
『すべての仕事を2分の1の時間で終わらせる ガチ速仕事術』(大原昌人/ぱる出版)

 テレワークが定着し、今後パンデミックが終息しても取り入れる企業は多いだろうと言われている。移動時間もなく、時にはパジャマでも勤務OK。精神的にいささか楽になったが、そのぶん、孤独を感じる人も増えたようだ。

 また、ひとり自宅で仕事をしていると、仕事の量を完全に自分でコントロールし、家と職場が地続きの状態で集中しなければならない。残業となってしまえばなおさらその状態が続いてしまう。

『すべての仕事を2分の1の時間で終わらせる ガチ速仕事術』(大原昌人/ぱる出版)は、元楽天市場の史上最年少プロデューサーであり、「楽天スーパーSale」などを担当してきた著者が時短で仕事を終わらせるために実践してきたことが書かれている。すぐに実行可能なことも多く、結果が実感できるテクニックが満載だ。

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仕事が重なったら「無意識」に任せる

 一番戸惑ったものの、なるほど……と思ったのが「脳の事前インプット法」。東大に合格するような人は試験で一番難しい問題を予め読んでおき、他の問題を解き始めるそうだ。そうすると無意識が問題を考え続け、たどり着くころには回答の道筋が見えている、とのこと。

 ビジネスに置き換えてみよう。AとBの案件が来たとする。まずどちらにも目を通し、難しそうな案件の方の完成形をぼんやりと先に考えておく。それからもうひとつの案件を先に済ませると、「事前インプット」のおかげで、困難な方に取り組むころには道筋が立てられている、という仕組みだ。

 そんなことできるかね、と思いつつ試してみた。ざっと見込み構成を立てておくと、一気呵成に原稿が書ける。業務があれもこれも積み重なるとパニックになりやすいが、「無意識くん」に任せようと思えば目の前の仕事に集中できる。結果、どちらの仕事のクオリティも上がることにつながるのだろう。

頭出し連絡がコミュニケーションをスムーズ&時短に

 上司の承認がないと進められないのに、話してからの返事がいつまで経っても来ない。こんなケースを防ぐには、本決まりではない時に先にほのめかしておく、「頭出し連絡」が良いと著者は勧める。

 どんな上司でも、初めて聞いたことを判断するにはそれなりの時間が必要になりますが、二度目に聞いたことならスピーディに判断できます。

 事前に軽めに相談されれば、確かに判断スピードは格段に上がる。本当にちょっとしたことなので実践しやすい上に、ビジネスのみならず人間関係全般でも役立つテクニックである。

 ちなみに、同僚などには「うまくいくかはわからないけど、このプロジェクトが通ったら……」など、やや悲観的に伝えておくのがコツだそうだ。

自分自身とコミュニケーション方法を変えれば一挙両得!

 第3章にある、コミュニケーションを時短に!という章を最初見た時はなんだか味気ないと思った。しかし、職場は親睦を深める場ではなく、仕事を進める場所である。

 メールは相手がイエスかノーで答えれば済むように送る、など、「ガチ速」へと変えるべくこの本で書かれているのは、飽くまで自分自身と、コミュニケーションのとり方だ。こうした気遣いこそが仕事をスムーズに回し、巡り巡って上司も仲間も助かる。

 ガチ速仕事術は、自分だけではなく、他の人のためにもなるのだ。仕事のスピードを上げたい人はぜひ読んでみてほしい。

文=宇野なおみ

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