「推し」への愛は国境を越える! SNSや現場で使えるオタク英単語&フレーズ集

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公開日:2022/3/15

世界が広がる 推し活英語
『世界が広がる 推し活英語』(劇団雌猫監修/学研プラス編)

「推し」となる対象は国内だけにいるわけではないし、気の合うオタク友達だって日本人だけとは限らない。あらゆるコンテンツが国境を越えて共有される昨今、海外の「推し」を見つけたり、SNS上で外国人のオタク友達に出会ったりする機会が増えてきた。その時、問題となるのが言語の壁。「推し」への熱い思いを伝えたくても、上手く伝わらずに歯痒い思いをした経験があるという人はきっと少なくはないだろう。

 そんな「国境を越えてもっと推し活を楽しみたい!」という人のための本が『世界が広がる 推し活英語』(劇団雌猫監修/学研プラス編)。日米のオタクが本気で作った、オタクのための英単語・フレーズ集だ。かわいいイラストとともに紹介されるのは、「推し」「沼」「尊い」などの330語と、「オタク全員好きなやつ」「実質無料」などのオタクにお馴染みの477フレーズ。すべての単語・フレーズには音声が収録され、ネイティブのナレーターによる英語音声のほか、日本語パートは、大人気声優の悠木碧さんが担当。楽しく気軽にオタク英語を学べる1冊なのだ。

 ページをめくれば、「あのオタク言葉って英語だとこうなるんだ」という発見の連続。たとえば、「推し」は英語では、一般的に、favoriteの略語を使って、“fave”と表現され、「私はあなたを推しています」は、“You’re my fave.”。より熱狂的なファンであることを伝えたい場合は、「熱狂的に応援する」というスラングを使って、“I stan you.”というらしい。

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 さらに、「推し」は、K-POPファンの間では「偏り」を意味する“bias”、漫画・アニメファンの間では、“best boy/best girl”、「夫」を意味するhusbandや「妻」を意味するwifeを日本語っぽい発音にした“husbando”や”waifu”などの用語も使われるのだという。オタク英語初心者としては、「知らなかった!」と驚かされることばかり。複数のネイティブスピーカーの意見を聞きながら、実際にSNSや日常会話で使われている用語・フレーズを掲載しているというのも納得。ネット翻訳や辞書で調べただけでは絶対に辿り着けない、生のオタク英語を学ぶことができる。

世界が広がる 推し活英語

 そして、読めば読むほど、オタクの世界に国境などないのだということを実感する。推しのあまりの魅力に思考すら停止してしまう「待って無理しんどい」は、英語だと“Omg, wait no, I can’t, it’s too much!”。英語圏のオタクも、推しのあまりの尊さや突然の供給に思考停止状態になることはよくあることだというから、何だか嬉しくなってしまう。

 さらに、英語圏のオタクの間でも、漫画やアニメの舞台、映画やドラマのロケ地を巡ることを「聖地巡礼」(pilgrimage)、推しグッズを飾った空間を指す「祭壇」も、英語では「教会などの祭壇」(altar)にたとえるというのも驚きだ。

世界が広がる 推し活英語

世界が広がる 推し活英語

世界が広がる 推し活英語

「推しに想いを伝える」や「オタ友との交流に使える」などシチュエーション別のフレーズが紹介されているほか、ファンレターの書き方や運営へのフォーマルなメールの書き方まで網羅されているのもありがたい。グローバルな推し活に挑戦してみたくなる。オタク英語を実際に使ってみたくなる。海外に「推し」がいる人はもちろん、推しの魅力を世界に発信したい人、動画やSNSでよく見る英語表現の意味を知りたい人など、あらゆるオタクの味方になること間違いなし。あなたもこの本とともに、国境を越えてもっともっと推し活を楽しんでみよう!

文=アサトーミナミ

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