あなたはどの性格タイプ? 今度こそ運動習慣を定着させるための「性格4タイプ別 習慣術」

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更新日:2022/4/25

性格4タイプ別 習慣術
性格4タイプ別 習慣術』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 新年度になり、何か新しい目標を立てた、または立てようとしている人がいるだろう。しかし、目標を立てたものの、達成することは簡単ではない。そのためには、努力を継続することが不可欠だからだ。

 努力を継続するのに“習慣化”が効く、とよく耳にする。ただし、この“習慣化”も簡単には身につかない。そこで、『性格4タイプ別 習慣術』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)を開いてみた。本書の著者は、習慣化を専門としたコンサルティング会社を経営し、オリジナルの習慣化メソッドを12年間で5万人のビジネスパーソンに提供してきた、古川武士氏だ。

 なぜ多くの人が、自分の続けたいことを習慣化できないのか?

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 著者によると、それは「人が変化に抵抗し、いつも通りを受け入れようとするから」。つまり、運動や片づけ、ダイエットなど“良い習慣”を取り入れようと思い立っても、それは変化であり、人にはこれに流されないよう抵抗する心理が働くのだという。また、喫煙や過食など“悪い習慣”を止めようと決心しても、自分自身がこれを「いつも通り」と認識しているため、生半可な思いでは受け入れ続けてしまう。

 とはいっても、立てた目標を達成したい。そこで著者が提案するのは、「性格4タイプ別 習慣術」だ。著者は、長年の活動と考察の中で、「続かない謎」を解く鍵のひとつを「自分に合った習慣化のやり方を追求していないから」だと突き止めることができたという。

 著者は、「4つの性格タイプの違い」を土台として「習慣化の技術」が活きる、と説く。4つの性格タイプは、『イソップ童話』に出てくる「うさぎとかめ」「アリとキリギリス」のキャラクターをタイプ別に当てはめる、著者オリジナルの「童話マトリックス」(図解)で紹介されている。

性格4タイプ別 習慣術

 文で一部をごく簡単に紹介すると、次のようになる。

※縦軸に「一気に短期集中 行動=うさぎ」と「コツコツ分散 行動=カメ」
 横軸に「大変なことを優先 思考=アリ」と「楽しみ優先 思考=キリギリス」
 をとる。

1.「うさアリ」タイプ

2.「うさギリス」タイプ

3.「かめアリ」タイプ

4.「かめギリス」タイプ

 例えば、「夏休みの宿題はどのように終わらせていたか」について、それぞれのタイプ別回答例は、次のように挙げられている。

1.「うさアリ」…最初の1週間で終わらせて心配事をなくす

2.「うさギリス」…最後の1週間で追いつめられて一気に終わらせる

3.「かめアリ」…序盤に前倒しで計画しつつも、コツコツ分散してこなす

4.「かめギリス」…計画を立てても思い通りに進まず、後半に追い込まれながらこなす

 本書の第1章「性格タイプで続け方は変わる」では、性格タイプの診断ツールがある。まずは、これによって自分のタイプを知ると良さそうだ。

 第1章で自覚した性格の4タイプ別に、「自己管理の習慣術」(第2章)、「自己実現の習慣術」(第3章)、「人間関係の習慣術」(第4章)と、本書ではわかりやすく紹介されている。

 この中から、例として第2章「自己管理の習慣術」の「運動(習慣)」にまつわるタイプ別記述を一部、紹介しておきたい。

 それによれば、「うさアリ」タイプは強制力、義務感、緊急性があるとスイッチオンになるため、明確なゴールを設定し、短期集中の行動を継続すると良い。運動においても同様で、行動の数値を計測できる仕組みを取り入れたり、「マラソン大会」などの予定を入れて中期ゴールや目標タイムなどを明確にすると、毎日のランニングへの良い刺激になる、と説明している。

「うさギリス」タイプは、熱しやすく冷めやすい短期集中型のため、好きなことを動機付けすると良い。例えば、初動は強制力というムチを発動させ、終わった後の爽快感というアメで継続させるために、ジムでパーソナルトレーニングを活用してみたり、ながら運動をする、スタンディングデスクで仕事をする、オンライン会議中はバランスボールに乗りながら参加する、などを勧めている。

「かめアリ」タイプは、コツコツと継続することが得意で忍耐強いため、行動に落とし込んだら分量を決めて少しずつ負荷を高め、淡々と長期継続していくと良い、としている。運動においては、週に1回から始めて、半年後に週2回、1年後に週3回と、少しずつ負荷を高めていくコツコツとした計画が合っている、と述べている。

「かめギリス」は、なりたい姿を描いて行動を積み重ねていくことが得意であるため、例えば「腕立て伏せの回数を1週間に10回ずつ増やしていき、5週間後には無理なく50回できるようになる」などのイメージをつくってから始め、徐々に習慣として育て、ハードルを少しずつ上げていくと良いそうだ。「好き」「楽しい」と思える運動に取り組むことを勧めている。

 これからの季節は運動はじめ、いろいろなことに挑戦しやすい。本書で新しい自分を開拓してみてほしい。

文=ルートつつみ(@root223

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