請求書や証券などの大切な書類、5秒で取り出せる?「あの紙どこいった」のイライラを無くす「紙片づけ」の極意

暮らし

公開日:2022/4/30

人生が変わる紙片づけ
人生が変わる紙片づけ』(石阪京子/ダイヤモンド社)

 チラシやDM、公共料金の請求書、年金のお知らせ、保険各種の封書など。私たちの家のポストには日々さまざまな紙が投函される。さらに、職場の書類や小中学校のプリントなどが加われば、家の中はあっという間に紙だらけだ。

 とはいえ、各種手紙や書類はなかなか捨てられない。どれも大事に思えて“とりあえず”山積みにして残していないだろうか。本書『人生が変わる紙片づけ』石阪京子/ダイヤモンド社)は、そんな紙の山をキレイにする考え方や方法の数々を紹介する一冊。この本の内容がしっかり実践できれば、家の中にある紙を確実に減らすことができる。

「モノとは違ってしょせん紙なんだから、とりあえず残しておいてもいいでしょ!」と思ったアナタは要注意! では、質問しよう。必要な紙を5秒以内で取り出すことはできるだろうか。もし、できないならば、それは紙に部屋が圧迫され、生活を振り回されていると言っても過言ではないのだ。本稿では、本書で紹介されている捨て方・分類・収納の方法をお伝えしたい。

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残すべきは「金目の紙」と「使う目的がある紙」のみ

 チラシやDM、手紙、書類などを減らすことは難しい。なぜなら、自分が印刷する、あるいは持ち帰ることを除いて、勝手に増えてしまうからだ。しかし、家に入ってしまった紙類を捨てることはできる。そう、家から紙を減らすには残さなければいけない紙以外は、容赦なく捨ててしまうことだ。

 では、必要な紙とは何か。それは「金目の紙」と「使う目的がある紙」の2つだけ。金目の紙とは、例えば請求書や保険の証券、年末控除のために必要な書類などだ。使う目的がある紙というのは、それ自体が必要となる紙のことで、家具家電の保証書や粗大ごみを出すときのシールなど。

 家電の説明書はネットで閲覧できれば不要、保険の見直しを考えていないなら保険会社からの商品勧誘の手紙も不要となる。

入ってきた紙を4つに分類する

 大量の紙を毎回一枚一枚判断するのは骨が折れる作業だ。そこで、もっと具体的で楽に実践できる方法論がこちら。「すぐに捨てる」「確認して捨てる」「データ化して捨てる」「ファイリングする」という、入ってきた紙を4つに分類する方法だ。以下を確認いただきたい。

①すぐに捨てる
DM、チラシ、ネットで見られるものなど
②確認して捨てる
金融機関からのお知らせ、ねんきん定期便、保険会社からの契約変更のお知らせなど
③データ化して捨てる
名刺、学校の年間行事予定表、行きたいお店、レシピ、取り扱い説明書など
④ファイリングする
確定申告・年末調整に必要な書類、保証書、予防接種の手紙、ポイントカードなど

 このようにあらかじめ分類しておけば、残す・捨てるの判断に時間がかからなくなり、負担は減るはずだ。

保管する紙は6つのボックスに収納すべし

 不要な紙は捨て、残すものが決まったら、そのまま適当に大きな箱へドーン! これでは、5秒で必要な紙を見つけることはできない。本書ではファイルボックスを6つ用意して使うことをおすすめしている。しかも、具体的なボックスの会社・商品を指定してくれているので、用意しようとするときに迷うことはないはずだ。

 6つのファイルボックスが手に入ったら「暮らし」「健康」「教育」「マネー」「取説・保証書」「未処理」に分類。ポイントはキレイに収納しようとはせず、とにかくボックスにポイポイ入れてしまうことだという。ボックスがいっぱいになるまでは、短時間で探し出せるのだ。

 もう一つのポイントは「未処理」の扱い。これに紙類をひとまず入れておいて、その日のうちに、中身を空に。そうすることで、部屋に紙が散乱するのを防ぐことができる。

 もし、これを実践して各々のボックスがいっぱいになってしまったら、本書でさらに細かく分類する方法を解説しているのでチェックしてほしい。

 本書には、もっと詳しく紙片づけテクニックやおすすめツールが紹介されている。ミニマムな生活にあこがれているアナタは、まず紙をやっつけよう!

文=冴島友貴

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