猫×妖怪×江戸の三題噺傑作!『うちのにゃんこは妖怪です』最新刊に「妖怪たちの会話に癒される!」「うちの猫も猫又にならないかなあ…」と反響

文芸・カルチャー

公開日:2022/5/31

うちのにゃんこは妖怪です 猫又とろくろっ首の恋
うちのにゃんこは妖怪です 猫又とろくろっ首の恋』(高橋由太/ポプラ社)

「もののけ本所深川事件帖」シリーズ、「ちびねこ亭の思い出ごはん」シリーズなどでお馴染みの小説家・高橋由太氏の新作『うちのにゃんこは妖怪です 猫又とろくろっ首の恋』が、2022年5月10日(火)に発売された。これに読者からは、「毎月一冊ずつ新刊発売してほしい!」といった反響の声が寄せられている。

 江戸、猫、妖怪…。この「3ワード」を得意とする高橋氏。今回発売された新作『うちのにゃんこは妖怪です 猫又とろくろっ首の恋』は、「うちのにゃんこは妖怪です」シリーズ第3弾にあたる一冊だ。

 同書で描かれているのは、17歳の早乙女みやびと拝み屋・神名九一郎の物語。九一郎が営んでいる拝み屋とは、普通の人間には手に負えない、不思議な事件を請け負うもの。江戸では多くの人が拝み屋を名乗っているが、みやび曰く九一郎は“本物”だという…。シリーズ第1弾、2弾でみやびは、九一郎の拝み屋の仕事を手伝いつつ、拝み屋の拠点である廃神社に居候していた。

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 ただ今回の『うちのにゃんこは妖怪です 猫又とろくろっ首の恋』では、九一郎がみやびの仇である“鬼”を探しに出て行ってしまう。肝心の拝み屋が不在の中、九一郎が切り盛りしていた「よろずあやかし相談処」には、次々と困りごとが持ち込まれていく――。

 ちなみに廃神社を拠点にしている「よろずあやかし相談処」に居候しているのは、みやびだけではない。他にも仙猫のニャンコ丸や傘差し狸のぽん太、妖烏のチビ烏といった“人間でないもの”も住み着いている。今回も、どこか憎めない愉快な妖怪たちの織りなす物語に注目したいところだ。

 第2弾である『うちのにゃんこは妖怪です つくもがみと江戸の医者』の発売から約8カ月で新刊が発売されたということで、読者としても興奮冷めやらぬうちといったところだった模様。さっそく同書を手に取った人からは、「ニャンコ丸たちと力を合わせて問題解決していくのが、すごく面白かったです!」「タイトル通り猫又さんも登場! うちの猫も猫又にならないかなー、なんて妄想しながら楽しく読ませていただきました」「ああ、読み終わってしまった…。高橋先生、毎月一冊ずつ新刊出してくれたらいいのに、と本気で思うくらい面白かったし没頭しました!」「妖怪たちの陽気な会話に癒されながら、背後で進薄暗い影にハラハラ… 次巻が待ち遠しいです!」といった絶賛の声が相次いでいる。

 江戸をモチーフにした作品は、なんとなく「難しそう」「いい回しが独特で苦手」と感じる人も多いかもしれない。しかし高橋氏が手掛ける作品は、分かりやすい言葉で丁寧に情景描写がされているため、江戸の風景が自然とイメージできるという。苦手意識を持っている人も、ぜひ時代小説の入り口として手に取ってみてはいかがだろうか。

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