ハーブ、精油、野菜、果物…季節別・症状別で自分にあった方法がわかる! 植物のチカラで心と体をととのえる「フィトセラピー」本

暮らし

公開日:2022/6/9

心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす
心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす』(岡野真弥/池田書店)

 肌荒れや胃腸トラブル、自律神経の乱れ、気分の落ち込み…。長く続くコロナ禍の中で、心身に不調を感じているという人が増えている気がする。そんな人は、植物のチカラで自分の体を癒してみてはいかがだろうか。だが、ハーブにはたくさんの種類がある上に、それを日常に取り入れる方法も多種多様。ハーブを使った料理やデトックスウォーター、ブレンドティー、精油、スプレー、トリートメントオイル…。「どのハーブを取り入れたらいいのだろう」「何から始めたらいいのだろう」と悩んでいる人も多いに違いない。

 そんな人にオススメなのが、『心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす』(岡野真弥/池田書店)。何も知識がない人でも、この本を読めば、きっと自分にあった「フィトセラピー」の方法を見つけることができそうだ。

「フィトセラピー」とは、植物のパワーを利用して、人の心や体をケアする療法のこと。そもそも植物には、私たちのなかに眠る「自然治癒力」をやさしく目覚めさせてくれる効果がある。植物には、細胞を傷つける有害分子を中和し、自らの細胞や組織などを正常に機能させるフィトケミカル成分があり、これが私たち人間の体の中で抗酸化作用をもたらしてくれるのだ。フィトケミカル成分が含まれるのはハーブやスパイスに限らない。野菜や果物にも数千から数万種類の成分が含まれていると言われ、特に、旬の食材はその季節に必要な栄養素が豊富に含まれるので、積極的にとり入れるとよいという。

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 たとえば、本書では、植物のパワーを暮らしに取り入れるための月ごとのレシピが紹介されている。湿気が増え、体がむくみやすい6月は、夏バテ予防に役立つ「枝豆のクミン炒め」や食欲不振に効く「枝豆とみょうがの混ぜごはん」、疲労感を和らげる「らっきょうの甘酢漬け」などの料理を紹介。また、ホーリーバジル、クミスクチン、セントジョンズワートのブレンドハーブティーはモヤっとした気分をスッキリさせてくれるというし、ティートリーやペパーミント、ユーカリなどの精油と、無水エタノール、精製水をあわせたスプレーは、体がベタっとした時のリフレッシュにオススメだそうだ。

心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす p.72-73

心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす p.74

心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす p.24-25

 さらに、本書では、「からだの悩み」や「肌の悩み」、「女性の悩み」など、症状別に不調を感じた時に自宅でできるセルフケア術も教えてくれる。たとえば、「免疫力の低下」を感じた時には、抗菌・抗ウイルス効果のあるエキナセアと心身の疲労回復に効くエゾウコギが役立ち、この2つをハーブティーやチンキにするとよいという。また、抗菌作用にすぐれるティートリーとヒバの精油で芳香浴をするのも有効なのだそうだ

心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす p.126-127

心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす p.172

 本書は、自分にぴったりの方法を見つけやすい。季節やその時の症状にあわせて、どんな風に取り入れようか考えることができる。巻末には、94種類のハーブのプロフィールも掲載されているから、自分にあいそうなものをピックアップして日常に取り入れてみるとよいだろう。自分にあった植物を、自分にあった方法で、生活に取り入れていけば、少しずつ体の変化を感じることができそう。「最近体の調子が整わない」という人、必読。あなたも、この本を参考に、植物のパワーを借りて、もっと健やかな自分になろう!

文=アサトーミナミ

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