『からかい上手の高木さん』胸キュンした“からかい方”BEST5!

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公開日:2022/6/15

※本記事には、作品の内容を含みます。未読の方は、ご了承の上お読みください。

最新『からかい上手の高木さん』18巻(山本崇一朗/小学館)

 6月10日(金)、ついに劇場版「からかい上手の高木さん」が公開されました!

(あらすじ)
隣の席の女の子・高木さんに、毎日からかわれる男の子・西片。どうにかして高木さんにからかい返そうとするも、いつも失敗に終わる。そんな2人の、からかいをめぐる物語。

 劇場版は原作コミックにはないオリジナルストーリー。きっと、大型スクリーンに見合った、壮大なからかいが見られるはず。高木さんは一体どんなからかいを繰り出すのか? 西片のクリティカルは見られるのか!? 中3の夏を描いたストーリーということで、2人の進路にまつわる話も楽しみです。

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 さて、劇場版を見る前に、せっかくなので高木さんのこれまでの実績をまとめてみようと思います。西片をドギマギさせてきた“からかい方”の中でも、「これにやられた!」というものが、誰しも一つはあるはず。そこで、既刊18巻から、【このからかい方がいい!BEST5】を選出しました。

 選出に協力してくれたのは、『ゲッサン』(小学館)連載初期から高木さんのファンだというO氏(40代・会社員)。「特に印象に残ったからかいを5つ選び、ランキングにしました」(O氏)

 さっそく、5位から見ていきましょう!

BEST5「テスト勉強」2巻

からかい上手の高木さん』2巻(山本崇一朗/小学館)

 図書室でテスト勉強をしている西片のもとに、突如現れた高木さん。邪魔されるのか? と思いきや、静かに読書。警戒している西片をよそに、親切に数学まで教えてくれる高木さん。

「西片のこと、授業中いつもからかってたからさ」
「いつもゴメンね。次のテストがんばっていい点取ろうよ」

 高木さんの殊勝な言葉に、「改心してくれたんだね!」と喜ぶ西片でしたが、最後はやっぱり、高木さんにやり込められるというオチ。

「高木さんが心から西片をからかっていて、面白い回です。冒頭から終わりまで、ずっと西片の情緒を揺さぶり続ける点を評価して、5位に。最近は、西片をドキドキさせるパターンが多いのですが、初期の高木さんは、とにかく西片を困らせることに注力していたように思います。この手のからかい方も、また見てみたいですね」(O氏)

BEST4「お弁当」14巻

からかい上手の高木さん』14巻(山本崇一朗/小学館)

 仲良しの友達がみんな欠席した日の西片。お弁当もひとり寂しく食べることに…と思ったら、高木さん登場。西片を気にしてわざわざ来てくれたのです。高木さんの気遣いに嬉しくなる西片ですが、すぐにお弁当のおかずをかけた勝負が始まります。

「おかずをかけて勝負という、シンプルなからかい方がいいですよね。昼休みに女子と一緒にお弁当を食べるというシチュエーションも、それだけで面白いことが起きそうと予感させてくれます。本当は、さみしそうな西片を気にしているけど、あえて『からかいに来た』と言う高木さんの優しさ、でも西片のからあげを容赦なく食べる無慈悲さ。高木さんの魅力が全面に出ている回だと思います」(O氏)

BEST3「相談」14巻

からかい上手の高木さん』14巻(山本崇一朗/小学館)

 クラスメイトの北条さんに、内緒話をされた西片。下校中、高木さんから「北条さんと何をしゃべってたの?」と聞かれます。しかし、内緒と言われた手前、言うわけにはいきません。すると、唐突に高木さんがプレゼント選びの話を始めます。渡す相手は、中学3年生の男子。自分ではない、ほかの男子の話をする高木さんに、西片は動揺を隠せず…。

「高木さんがヤキモチを焼く、貴重な回。割と表情豊かな高木さんが、終始ポーカーフェイス。一球入魂で西片をからかいにいっている様子が伝わってきていいですよね。高木さんも、このときばかりは『いじわるなことしちゃった』と反省しています。高木さんのからかい方のバリエーションの広さを感じられたということで、3位です」(O氏)

BEST2「消しゴム」1巻

からかい上手の高木さん』1巻(山本崇一朗/小学館)

 記念すべき第1話。高木さんと西片は、消しゴムに好きな人の名前を書いて、使い切ったら両思いになれるというおまじないについて話しています。高木さんの消しゴムに何か書いてあるのを発見した西片が、思い切ってケースを外すと、そこに書いてあったのは…!?

「西片がいちいち良いリアクションをするんです。というのも、高木さんのからかい方が上手いから。“からかい上手”とは、いかに相手の良いリアクションを引き出せるか、ということなんですよね。それがこの回に詰まっています。西片のリアクション芸は、高木さんによって磨かれていったんです」(O氏)

BEST1「ドッジボール」9巻

からかい上手の高木さん』9巻(山本崇一朗/小学館)

 空き地でドッジボール対決をすることになった2人。ルールは簡単、高木さんが西片にボールを当てたら勝ち。ボールを避けることに自信満々の西片ですが、高木さんのフェイントにまんまと引っかかり、あっという間に敗北します。もう一回戦することになり、西片は「今度こそ避けてみせる!」と意気込みますが、高木さんは「私は西片には避けるより 受け止めてほしいなー」と声をかけるのです…。

「避けるか、受け止めるか。ドッジボールの話と見せかけて、さりげなく西片の気持ちを探ろうとする高木さん。叙述トリックですよ。そしてまんまと、欲しい答えを引き出すあたり、さすがとしか言いようがありません。からかう側が一枚も二枚も上手なのだと思い知らされた回ということで、1位にしました」(O氏)

 珠玉のからかいBEST5でした。あなたの心に残るエピソードは入っていたでしょうか。とはいえ、「1位はこれだろう!」と、納得のいっていない方もいらっしゃるでしょう。それぞれの心に響くからかい方はどれなのか。この機会に高木さんを読み返し、万全の状態で劇場版を楽しもうではありませんか。なお、最新刊18巻は、6月8日に発売されたばかりなので、コミックスも要チェックを!

文=中村未来

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