手間も時間も大幅カットなのにおいしい! 画期的な調理方法が満載の“にじまま”レシピ本

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公開日:2022/6/16

究極ずぼらおかず ちゃんと作るより、おいしい魔法のレシピ
究極ずぼらおかず ちゃんと作るより、おいしい魔法のレシピ』(にじまま/KADOKAWA)

 やることが多くて気力も体力も料理にそんなに割けないし、時短してできるだけラクしたい。でも食べるのは好きだからおいしくないのは嫌……。そんな多くの人が抱える悩みを解決してくれる、『究極ずぼらおかず ちゃんと作るより、おいしい魔法のレシピ』(にじまま/KADOKAWA)という本が発売された。

 著者・にじままさんは、Instagramで人気の、ママ目線での作業効率化レシピを紹介している料理研究家。半年でフォロワー20万人を達成し、現在28万人を突破(2022年6月9日現在)している。本書は、にじままさんのInstagramに投稿されている動画の「ばさあ」「しゅばばばばば」とお手軽なレシピを書籍でじっくり見られる、時短推し必携の一冊だ。中を見てみると、フライパン1つでは作れなそうなメニューが本当にフライパン1つで作られていく。すごい……。気になったので、いくつか実際に作ってみた。


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「鶏もも肉の南蛮漬け」(P.16~P.17)

 1つめは、フライパン1つで作る「鶏もも肉の南蛮漬け」。南蛮漬けというと、衣をつけたお肉を揚げて、ボウルに刻んだ野菜や調味液とともに漬け込む、そこそこ手間のかかる料理のイメージだが。なんとこれをフライパン1つで完結させる。

 まずはキッチンばさみで一口サイズに切った鶏もも肉、塩コショウ、片栗粉を全てフライパンに入れて混ぜ合わせ、油を回し入れて焼いていく。

究極ずぼらおかず

 鶏肉がこんがりしたら、余分な油を拭きとって肉を端に寄せ、ピーラーなどを使って薄切り、細切りにしたにんじん、ピーマン、玉ねぎを加えて軽く炒める。

究極ずぼらおかず

 麺つゆ、酒、酢、砂糖、醤油を加えてひと煮たちさせ、全体をよく混ぜれば完成だ。

究極ずぼらおかず

 フライパンの中で全てが完結しているのに、そうとは思えない本格的な仕上がり。野菜も程よくしんなりしていて味がしっかりと絡み、食べやすかった。鶏肉もとってもジューシー! 揚げ物をする際、片栗粉と食材をフライパンで混ぜ合わせるという発想はなかった。これはいろんな料理に応用できそうだ。

「肉団子スープ」(P.40~P.41)

 続いて、手を汚さずに作れる「肉団子スープ」。肉団子は、ボウルに入れて手でしっかりと混ぜ合わせるのが一般的。手は汚れるしボウルを洗うのもめんどくさい……。が、この方法なら必要なのはジッパー付きのポリ袋1つ!

 鍋にちぎったキャベツ、ピーラーで千切りにしたにんじん、キッチンばさみでカットしたニラを入れて火にかける。沸騰させている間に、ポリ袋に鶏ひき肉、玉ねぎのみじん切り、生姜チューブ、片栗粉、醤油、ごま油を入れて混ぜ合わせ、底の方に棒状に寄せておく。煮立ったら醤油、酒、鶏がらスープの素、ごま油で味つけし、作った肉だねを棒状のまま入れてそのまま煮込んでいく。

究極ずぼらおかず

 肉に火が通ったら、キッチンばさみでカットして完成。好みでマロニーを加えても。

究極ずぼらおかず

 ボウルを使うことなく、手も汚さず、あっという間に肉団子入りのスープが完成した。肉だねを団子にせず繋げたまま入れるとは斬新! 団子にして入れると、鍋に入れていくうちに隙間がなくなって困ることもある。が、棒状のまま火を通せばそういった事態も避けることができる。肉団子の活用頻度が高まりそうだ。

 どちらも「言われてみれば……」な時短ではあるが、なかなか思いつかない画期的な手法だと感じた。しかも味に何の支障もなく、一般的な作り方と比較しても遜色なくおいしい。本書にはこうした独特の手法を用いたレシピがまだまだたくさん紹介されている。手間と時間はカットしておいしいものを食べたい!という人は参考にしてみては?

調理、文=月乃雫

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