穴のあいたジーンズをはいて、素敵に見えるのは若い時だけ/たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集⑤

文芸・カルチャー

公開日:2022/7/24

『有閑倶楽部』『デザイナー』『砂の城』『プライド』など、数々の名作を生み出してきた、少女漫画界のレジェンド、一条ゆかりさん。人によく相談事をされるという一条さんが、いくつになっても迷える女性たち、ひいては人類に授ける金言集『不倫、それは峠の茶屋に似ている たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集』(集英社)が誕生! “刺さりまくる”と巷で話題沸騰中の金言の中から、本連載では厳選した6つの言葉をひとつずつご紹介します!

穴のあいたジーンズをはいて、素敵に見えるのは、認めたくないですが若い時だけです

 以前、スタイリストの地曳いく子さんが、「年をとったら、顔はビンテージもの。服もビンテージにしたら、それはただの化け物(笑)」と言っていたと聞きました。本当に腹立つけどその通りよね。顔も体もヨレヨレなのに、穴あきジーンズなんてはいたら、リアル貧乏人にしか見えない(笑)。年をとったら、ある程度、ちゃんとしたもの、高そうに見えるものを身につけることが必要なのよ。そうなのよ、必要なのよ!

 服の色も大事です。昔、イタリア映画を観ていたら、年をとったおばあちゃんたちがド派手なピンクとか黄色とか着ていて、びっくりしたけれど、今ならよくわかる(笑)。くすんだ色を着たら顔もくすんじゃうものね。若い頃にはおしゃれだった全身真っ黒のコーデも「お葬式ですか?」ってことになる(笑)。西側諸国ではピンクって、おばあちゃんの色だって言われているらしいけれど、やっぱり明るい色がいいわよね。でも、いきなり原色系の服を着るのは抵抗があるっていう人は、服はシックにしておいて、バッグなどの小物や、アクセサリーをカラフルにするといいかも。子どもの服って、色がグチャグチャのでもかわいいのは、面積がちっちゃいから。だから大人も小物だったら、ド派手にしても下品にならないんです。

 あと気をつけたいのが服の素材。柔らかい素材だと体の肉感を拾って、お腹とか背中とかにいろいろな段々が見えちゃう。特に背中は腰をひねったり手を上げ下げしたら、ムゴタラシイ物体を発見できます。張り感のあるもの、落ち感のある素材を選ぶようにしましょう。

 そして大事なのが、全身が映る姿見を用意して、日々、プロポーションをチェックすること!!「ああ、尻がたれてきたな」とか、「二の腕が太くなってきたな」とか、自分の欠点から目をそらさずに確認して、それをカバーする努力や研究を重ねてください。

 え? 欠点は見なかったことにしたい?? その気持ちもわかります。今、うちの家庭菜園は全然手入れしてなくて雑草だらけになっているけれど、見ないフリしてます(笑)。でも、自分の体は手遅れになる前にきちんと手入れをしましょう!

<第6回に続く>

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