仕事で運動会を欠席したお父さん。当日、お母さんがお弁当を広げると…【おにぎり】/意味がわかると鳥肌が立つ話 続②

文芸・カルチャー

公開日:2022/9/27

大ヒットしたショートストーリー集、「5分後の隣のシリーズ」『意味がわかると鳥肌が立つ話』の続編! 蔵間サキ編著の小説『意味がわかると鳥肌が立つ話 続』から厳選して全11回連載でお届けします。今回は第2回です。一見何気ない物語、しかし、ページをめくり読み進めると、そこには鳥肌の立つような意外な展開が…! 恐怖だけでなく、感動や笑いなど、思わず背筋がゾワッとする『意味がわかると鳥肌が立つ話 続』を、ぜひお楽しみください! お父さんが仕事で運動会に来れなくなり、両親が言い争いをしていた。そして運動会当日、やっぱり来てくれたのはお母さんだけだった。だけど、お昼にお弁当を広げるとそこには…!

【怖い場面あり、苦手な人は閲覧注意!】

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意味がわかると鳥肌が立つ話 続
『意味がわかると鳥肌が立つ話 続』(蔵間サキ:編著/Gakken)

おにぎり

 ボクのお父さんとお母さんは、いつもケンカばかりしている。今日もまた2人が、ボクのいるところで言い争いをしている。

 ボクはこの時間がつらくてたまらない。なぜなら、ケンカの原因は、たいていボクだからだ。

「子どもの運動会なのに、どうして仕事を入れるのよ!」

「どうしても外せない大事な仕事なんだから、仕方ないだろう!」

「子どもより大事な仕事がどこにあるの!? もういい! 興味ないなら、来なくていいから!!」

 そんな2人を心配そうに見ていたボクに気づいたお父さんが、悲しそうな目を向けて、部屋を出ていってしまった。お父さんは、ボクのことが好きではないのだろうか?

 そして運動会の朝になった。来てくれたのはやっぱりお母さんだけだった。

「お父さんも、本当は来たかったと思うよ」

 お母さんが、ボクに言った。でもそれは、ボクを悲しませないためのウソだろう。お父さんが運動会に来てくれないことよりも、ボクのせいで2人がケンカしたことが、ボクには耐えがたかった―お父さんとお母さん、仲直りしてほしい……。

 お昼になり、ボクはお母さんと一緒にレジャーシートに座った。

 お母さんがお弁当を広げると、そこには、ボクが大好きないつもの小さいおにぎりと、いびつな形の大きなおにぎりがたくさん入っていた。

 ボクは、それがうれしてうれしくて、いつもよりたくさんおにぎりを食べた。

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