つまらない長話を楽しみに変えるには? 心の中で、相手の話にツッコミを!/ついイラッときても感情的に反応しない方法を1冊にまとめてみた

暮らし

公開日:2022/12/1

「聞く苦痛」をどうするか

 世の中には、自分のことばかりを話したがる人が、けっこうたくさんいるものです。

「夕べ、誰と一緒に飲みに行って、酔っ払ってこんな話をして、帰りにラーメンを食べて、帰ったらもうかったるくて着替えもせずに寝てしまった……。ああ、また太っちゃうよー……」

 そんなこと、こちらにはまったくどうでもいいことです。そんな話をダラダラといつまでも聞かされる。聞いているうちに、「好きにしろ」「それがどうした」と、だんだんと腹が立ってきます。

 そういう人の相手をするとき、ヘタに相槌を打ちながら聞いていると、いつまでも話は終わりません。途中でこちらが怒って「もういいから」とさえぎれば、相手も怒ってしまうかもしれません。またまた、怒りの連鎖です。

 上手に対応しなければならないタイプの人です。相手にしないのがいちばんですが、なかにはそう簡単にいかない関係もあります。家族、会社の上司、先輩、大切な取り引き先の人……。

 話を聞くのも苦痛、でも逃げ出すこともできない。もう、こうなったら、その苦痛の時間を楽しみの時間に変えてみようではありませんか。

「つまらない」を楽しむ方法

 私は、そういうときには、漫才師になります。相手はボケ役。私の役はツッコミです。心の中で、相手の話にツッコミを入れることにしています。「それがどないしたんや」という漫才のノリです。

「昨日、友だちとお酒を飲みに行って、えらく酔っ払ってしまってさあ」

  ↓

(酒を飲めば、誰でも酔っ払うよ。お前だけじゃないだろ)

「帰りの記憶がなくてさあ」

  ↓

(そこまで飲むなよな、学生じゃないんだから)

「それでもきちんと帰っているから不思議だよな」

  ↓

(財布は大丈夫だったの? クレジットカードは?)

「それでも二日酔いにならなかったなあ」

  ↓

(酒が強いのって、そんなに偉いことか。ほかにないのか、ほかに!)

 そんな調子でツッコミを入れて、相手がいくらつまらない話をしてきても、それで楽しめるようにするのです。ただし、これは「心のツッコミ」。間違っても声にしてはいけませんよ。

 いったい、この人はどこまでつまらない話をし続けることができるか試してみるというのもいいでしょう。しゃべるほうが、いつ参ったと言うか、持久戦勝負です。

 こんな役回りを演じることは滅多にないのですから、話を続けさせるには、「うんうん、それでどうしたの?」と相槌、合いの手を続けます。

 そうやって、延々と「話し手」対「聞き手」のバトルを続けるのです。

禍転じて、勝者になる

 ここまでくると、話している側が、だんだんネタ切れです。ネタ切れすると、急に冷静になって、「つまらない話をしすぎたかな」などと殊勝な言葉を吐いたりします。そうなれば、ツッコミ役のあなたの完全勝利です。

 大変な作業ではありますが、そこまでやれば、相手は二度と同じことを繰り返しません。なにしろ相手は敗者なのですから……。思わぬ副産物もあります。

「あいつは、よく話を聞いてくれる」
「すごくいい奴だ」

 高い評価です。それが、まわりまわっていろいろな人の耳に入り、あなたの株が上がります。後日、とても有益な話が舞い込んでくるかもしれません。

 聞き上手は、円滑な人間関係を結ぶための最高の武器です。

 怒ってしまえば、何も得るものはありませんが、ちょっと見方を変えて、上手に生かせば、自分自身のキャパシティを高めることにもつながるのです。

 この手法、女性であれば愚痴っぽいお姑さん相手でも使えます。

<第7回に続く>

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