シロート女子が挑戦!!電子書籍を作ってみた【第2回/設計編】

更新日:2013/8/14

前回までのあらすじ

シロート女子でも電子書籍を作って売ることができるのか?を検証するため、僕はニコニコ動画の「踊ってみた」で踊り手として活躍する林檎酢とぱぴこの2名を召喚し依頼することに成功。

あれやこれや話し合った結果、ニコニコ動画の「踊ってみた」で活動する男性踊り手たちをモデルにした電子写真集を作ることが決まったのだが…?

ちなみに今回から、同じく「踊ってみた」で活躍する踊り手である「こぞう」にも参加してもらうこととなった!
(「第1回/企画編」はこちら

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こぞうさん(左)
ニコニコ動画マイリスト
Twitter:@mdkozo

前回から引き続き登場の林檎酢さん(右)
ニコニコ動画マイリスト
Twitter:@ringo___11

いつのまにか紙の本も作ることに・・・!?

通常の印刷本を作る場合、版型(本のサイズ)、ページ数、色数、用紙の種類、製本方法など仕様として決めなくてはならないことは意外と多い。仕様が一度で決まることはほとんどなく、売上予測に基づいた初刷部数や販売価格との兼ね合いで、何度か見積もりを取り直してようやく決定するのだ。

一方、電子書籍の場合はデータなので、こういったことをあまり考えなくても済む。特に今回は電子写真集なので、写真の枚数=ページ数だろうなぁ、ぐらいにしか考えていなかったが、女の子たちの要望から思わぬ方向へ企画が進んでいくことに。

きっかけは、今回ご協力いただくBookWay(ブックウェイ)のホームページ。

その中に「電子書籍と紙の本を、同時に低コストで作ることができる」というサービス紹介文を見つけた僕は、せっかく作るんだったらリアルの写真集として手にとれたら嬉しいよね、と軽い気持ちで彼女らに話しかけたところ、速攻で食いつかれてしまった(笑)。

「リアルでも作れるなら絶対作る!」と鼻息が荒くなってきて「実際に本が作れるなら販売会とかもやりたいね」などとますます夢は広がっていくばかり。

▼BookWayのホームページより一部抜粋

ここで言う紙の本とは、パソコンからデータをそのままデジタル印刷機へ送り印刷する、オンデマンド印刷で作られた本のこと。在庫を持たず1部からでも印刷することができるので、著者の負担が少なくて済むという利点がある。

電子写真集ならともかく、フルカラー前提のリアル写真集はどうしてもコスト高だから販売価格も考えての仕様決めとか結構シビアなんだけどなぁ…。ま、いいか(笑)。

というわけで、紙の本(オンデマンド印刷本)も作りたいと、BookWayを運営する小野高速印刷さんに相談してみた。

彼女たちの、“出演させたい人リスト(仮)”から考えて40ページ以上は欲しい、サイズもB5以上は欲しいという要望と、100部くらいは売れるんじゃないかという、ゆる~い販売予測をもとに、B5判、フルカラー40ページ、その他仕様はおまかせで、100部刷ったときの製造原価の見積りを出してもらう。

製造原価見積もり(100部):125,300円

ふーむ…。まぁ、分かっちゃいたがそれなりにかかる(笑)。

これに編集費用(文字入力+組版)、手数料やその他諸経費を加えていくと、自分達の利益なしでも販売価格を2,000円以上の設定にせざるをえず、見積もり仕様とのバランスを考えるとあまり現実的じゃない。かといって仕様を大幅に下げたり、印刷部数を上げるリスクもとりたくなかったりで、あっという間に行き詰まってしまった…。

※このあたりの費用感についてはBookWayに詳しく解説されているので参照されたし

しかし、そこはイマドキの若い女の子。切り替えが圧倒的に早い。

「いろいろ考えるの面倒だから、先に電子書籍を作って、売れたらその後に考えよう」という結論に。

さすがです(笑)。

そんなこんなで、電子写真集は低コストというメリットを最大限に生かしたページ数で、販売価格は500円程度に抑えつつ、その販売状況を見ながら、リアル写真集をなんとか1,500円以下で販売できるよう、あらためて仕様検討していこうということになった(何というゆるさ!)。

写真撮影を前に強力な助っ人が登場!

かなりのゆるさではあるが、仕様と販売価格をイメージしてみたので、いよいよ制作フェイズに映ることに。

なにはともあれ、写真集を作るんだから写真を撮らないと始まらない。とはいっても、彼女たちの妄想タップリの“出演してほしい人リスト(仮)”の踊り手たちは日本全国に散らばっている・・・。全員を撮影する以前に出演交渉をするのさえままならないのでは?さぁて今度はどうするお嬢さんがた!

こぞう「私達だけじゃさすがにリストの全員を撮るの無理ですよね…」

林檎酢「いくらなんでも妄想で作りすぎたかなぁ…どうしよっか」

困ったときのコネ頼み。地獄の沙汰もコネ次第。やっぱり何事もコネ・・・世の中コネですよ。

そんな基本的な社会常識に行き着いた彼女たちが真っ先に思いついたのは「今岡さん」の名前。古参の踊り手で、「踊ってみた」界隈で非常に広い顔を持つ「今岡さん」なので、彼のコネを使って様々な場所にいる踊り手さんに写真集への出演を呼びかければいいんじゃね?まぁ頼むだけ頼んでみるかと、人まかせ感丸出しで「踊ってみた」の聖地とも呼ばれる代々木公園までお願いしに行くことになった。

2人「踊ってみたの写真集作るんですけど~、色々とお願いしたいことが…」

今岡さん「任せとけ!」

2人「え?」

今岡さん「え?」

「OK」。
みなまで言うなの二つ返事。さすが今岡さん(笑)。
あんた漢の中の漢ですわ。

超強力な助っ人の参戦で、にわかに現実味を増した「踊り手全国図鑑」計画。

次回ついに“出演してもらいたい人リスト(仮)”から写真集に出演が決まった踊り手たちの全貌が明らかに!

そして実際に踊り手たちの写真を撮影し、電子写真集として制作する様子までをレポート予定。こうご期待!

「お前ら次回も絶対見逃すなよ!」

今岡さん
ニコニコ動画マイリスト
Twitter:@imaokasan