男子禁制☆峰なゆかのヒミツの更衣室『繰り返される男の浮気』

更新日:2013/12/20

そんなあなたへの処方本はこらら…

良妻賢母は馬鹿を見る。
三島由紀夫が書く永遠の小悪魔本

 夫への貞節を重んじる女性、「貞女」の条件は、まったく嫉妬をしないことであるそうです。
「酒屋」という人形芝居のヒロインお園がこの貞女というやつで、嫉妬しないばかりか、むしろ自分の着物を質に入れてまで亭主の放蕩の金を作ってあげます。
 この聖女のようなお園を「キチガイ」と言いきる三島由紀夫が提唱するのが、貞女の真反対、反貞女。冷たくしなやかで、楚々とした姿ながら猫のように何者にも感謝しない。全女性と、一部の男性の理想の女、小悪魔ってやつですね。

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 第一講から「姦通学」として、不倫のお作法の紹介をしているのですが、もちろん反貞女ですので浮気をする側の心得です。どうせやるなら一世一代のグラン・プリ級の姦通を!! と、寝取られ亭主が妻殺害を企てるに至るドラマチックな不倫劇を朗々と紹介します。
 では、浮気をされる側の反貞女の心得はというと、第五講「嫉妬学」にありました。私が提案した、嫉妬心を剥きだしにする女を反貞女的であると紹介するも「しかし本当の「反貞女」たるに必要な、或る「冷たいしなやかさ」が、彼女には全然欠けているのです」とピシリとやってくれます。

 それでは、真に冷たくしなやかな浮気の対応は……さすがの三島御大も、こればっかりは「別れる」という結論に達っせざるを得なかったもよう。こうすっきりばっさりできてしまう反貞女はやはり憧れではあるのですけどね。

※女子を知り尽くすセクシーライター、峰なゆかが女性たちの恋愛、セックス、女同士の軋轢にまつわる悩みに誠意を込めて辛口回答! お悩みは随時募集中!(公式ツイッター@d_davinciをフォローしてダイレクトメッセージでお送りください)

第1回「失われた性欲」
第2回「3Pの憂鬱」