突然の心変わり。少女に何が起ったか ―ブンガク!【第19回】―

アニメ

2014/1/30

 中高生を中心に大人気の「ライトノベル」(通称ラノベ)。最近ではテレビアニメ化などの影響でファン層も拡大しています。そこで、ラノベって言葉は知ってても読んだことがない、という初心者向けに“超”入門コラムをお届け!代表的な作品の紹介や、楽しみ方について、作家や絵師など関係者への取材も織り交ぜながら、ラノベ風の会話劇でお送りします。毎月第1・3火曜に更新予定!

制作協力:代々木アニメーション学院 / 文=カンダ ユウヤ 絵=ましま


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~ブンガク部 放課後~

桜井智樹(普)
「へえ~、高校生のラノベコンテストね。そんな話、初めて聞いたね」

中島直斗(普)
「はい、田中先生もつい先日、決まったって言っていましたから僕のほうも驚いてばかりです」

石田健(普)
「直斗君、スゲーじゃん! ああ、なら俺たちもコンテストに参加したかったな」

桜井智樹(普)
「……仕方ないだろう。応募できるのは二人までなんだから、良いじゃないか今回くらいは一年生に花を持たせてあげてもさ。ま、ちょっと羨ましいけどね」

石田健(困)
「そうだな、俺達も来年がんばればチャンスがあるかも知れないしな」

桜井智樹(困)
「まあ、そのときは先輩たちみたいに進学と平行してやらなきゃいけないからダブルの意味で大変だろうけどね」

石田健(普)
「ま、その時は、その時さ! 人生は楽あり苦ありってやつだろう。まあ、そんなに気にするなって!」

桜井智樹(怒)
「君のその無駄なやる気と自信は本当にどこからくるんだよ!」

石田健(普)
「ところで『ツギハギだらけじゃねぇか、この世の中』(※1)っていうキャッチコピーのラノベが面白いんだけど智樹、読むか?」

ツギハギ運命翅

『ツギハギだらけじゃねぇか、この世の中』(※1)
『ツギハギ運命翅(バタフライ)』(熊谷純/オーバーラップ)

大規模な感染症が蔓延した新宿の街を舞台に人々はその出来事を忘れたかのように日々を送っていた。そして、そこには確かに人でない“なにか”が存在していた。多重人格の少年、モテたいとひたすら願うホスト、悪即斬をモットーにしたトラブルシューター、そして普通の幸せを願う普通じゃない少女の4人が織りなす、ジェットコースターストーリー

桜井智樹(怒)
「急に話題を変えるなよ! 本当に唐突、過ぎるわ!」

中島直斗(普)
「あはは……」

石田健(普)
「ま、それより直斗君もがんばれよ、俺達も応援するからさ!」

中島直斗(笑)
「あ、はい、ありがとうございます!」

桜井智樹(普)
「ところでコンテストはいつ頃なの?」

田中先生(普)
「……多分、二月の終わりくらいかな」

中島直斗(普)
「あ、先生!」

田中先生(笑)
「やあ、直斗君!」

中島直斗(普)
「はい、おはようございます!」

桜井智樹(普) 石田健(普)
「おはようございます!」

田中先生(笑)
「うん、おはよう、みんな!」

中島直斗(普)
「……あ、先生、今日はコンテストの話をしにきたんですか?」

田中先生(困)
「まあ、そうなんだけど……」

中島直斗(普)
「……どうかしましたんですか?」

田中先生(困)
「ああ、いやそのね……唯ちゃんがここ2~3日、学校に来ていないみたいで、どうしたのかなってね」

中島直斗(普)
「え、唯ちゃん、学校に来てないんですか!?」

田中先生(困)
「う、うん」

桜井智樹(普)
「確かに最近、唯ちゃんの姿をブンガク部でも見ないね」

石田健(普)
「なんかあったんですか?」

田中先生(普)
「まあね、それでなんかあったのかなと思ってさ。君達なんか知らない?」

石田健(普)
「俺達はそういう話は聞いていませんね、なあ……」

桜井智樹(普)
「ああ、うん、そうだね……」

中島直斗(普)
「僕も聞いていません、あ、でもこの前、唯ちゃん誰かと電話で話していたような」

田中先生(困)
「え、そうなの、誰と話してた?」

中島直斗(普)
「え、さすがにそこまでは分からないですけど……」

田中先生(笑)
「う~ん、そっか……でも、まあ教えてくれて助かったよ。ありがとうね」

中島直斗(普)
「あ、はい……」

田中先生(普)
「……じゃあね」

桜井智樹(普)
「う~ん、先生なんかちょっと変だったな」

石田健(普)
「あと唯ちゃんの事もな、本当にどうしたんだろうな?」

中島直斗(普) 桜井智樹(普) 石田健(普)
「う~ん」

中島直斗(普)
「……あの先輩たち」

桜井智樹(普) 石田健(普)
「ん?」

中島直斗(普)
「僕、先ほどの話で少し心配な事があるので一旦、家に帰ってからちょっと唯ちゃんと話をしてきたいんですけどいいですか?」

桜井智樹(普)
「でも、コンテストも近いし、直斗君は何かやる事をしておいたほうが……」

石田健(普)
「……ふ~ん、別に良いんじゃね、今日は特にやることもないし。な、智樹!」

桜井智樹(困)
「え、なにそれ、なんで僕に同意を求めるの!?」

石田健(困)
「いいから、智樹、今日は俺達も帰ろう、なんならファミレスで飯でもおごるぜ!」

桜井智樹(困)
「で、でも……」

石田健(困)
「……いいから行くぞ、智樹!」

桜井智樹(困)
「ええ!」

中島直斗(普)
「……石田先輩、ありがとうございます。では先輩たち、僕は急ぎますから、また!」

石田健(普)
「おう、いってら~!」

桜井智樹(普)
「ああ、また明日~」

~それから~

中島直斗(普)
「……家にも訪ねてみたけど、唯ちゃんは留守か。他に心当たりもないし仕方ない、携帯に電話をしてみようか」

トゥルルル~♪ トゥルルル~♪ トゥルルル~♪

佐藤唯(普)
『……はい、唯です』

中島直斗(普)
「あ、唯ちゃん。直斗だけど……」

佐藤唯(笑)
『あ、直斗君ですか?』

中島直斗(普)
「うん、休んでるって聞いたから心配したよ、大丈夫?」

佐藤唯(笑)
『はい、私は大丈夫です』

中島直斗(普)
「そっか、なら良いんだけど……あ、コンテストの作品のほうの調子はどう進んでる?」

佐藤唯(困)
『……あ、そのことなんですけど……』

中島直斗(普)
「な、なに?」

佐藤唯(困)
『……私、そのコンテストを辞退しようと思います』

中島直斗(困)
「え、なんで!?」

佐藤唯(困)
『ごめんなさい、勝手なことを言って、ちょっと訳があって参加が難しくなってしまって……』

中島直斗(困)
「そんな……」

佐藤唯(笑)
『……学校には明日からちゃんと行きますから大丈夫です』

中島直斗(普)
「あ、でも……」

中島直斗(困)
『本当に大丈夫ですから、心配してくださってありがとうございました。じゃあ、また明日……(ブツッ)』

中島直斗(普)
「あ、待って! ……唯ちゃん、どうしたんだろう?」

……つづく

次回予告

石田健(普)
「こんにちは石田健です!」

桜井智樹(普)
「同じくこんにちは桜井智樹です!」

石田健(困)
「いいや、唯ちゃんはどうかしたのか、心配だな」

桜井智樹(普)
「そうだね~、直斗君も大変みたいだし二人とも大丈夫かな?」

石田健(普)
「まあ、ここは先輩らしく温かく見守ろうぜ! では……」

石田健(普) 桜井智樹(普)
「次回の『ブンガク!』もお楽しみに!」