「リア充じゃないから作家になれた」“粘膜作家”飴村行インタビュー|夏のホラー部第4回

オカルト

2015/8/29

受験勉強中の奇妙な体験

――フィクションの世界以外で、怖い体験をされたことは?

飴村:一回だけガチの体験がありますよ。高3の夏休みのことです。2階の部屋で受験勉強をしていて、休憩がてら下に降りてくると、トイレの電気が点いていたんですよ。その日、両親は出かけていて、家にはおばあちゃんしかいなかった。スイッチを切ると、ドアの向こうから「あっ!」という驚いた男の声が聞こえたんです。聞き覚えのない、若い男の声でした。人がいたのかと思って電気を点け、しばらく待っていたんですけど、誰も出てくる様子がない。思い切ってドアを開けると、中には誰もいなかったんです。家族には夢でも見たんじゃないのかと言われましたけど、「あっ!」という声とおしっこをしているような音をはっきり聞いてるんです。怖いというより、不思議な気持ちでしたね。ちょうど僕の高校では少し前に、生徒がバイク事故で死んでいたんです。ほとんど面識のない奴でしたけど、そいつが家までやって来たのかなと考えたりして。

――それは奇妙な体験ですね。

飴村:これはまだ振りですよ。本題はここからなんです。それから数カ月が経った冬休みの夕方、誰もいない家でやっぱり受験勉強をしていたんです。トイレに行きたくなって階段を降り、電気を点けてトイレに入ると、いきなり電気が消えたんです。思わず「あっ!」と叫んだら、しばらくして電気が点いた。そこで気づいたんです。

――ま、まさか……!

飴村:テープに録音した声って、聞き慣れない感じに聞こえるじゃないですか。あの声は自分の声だったんじゃないのか。あれは未だによく分からないですね。

――うーん、ものすごい体験談をありがとうございます。

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