第9回 妹/瀧上伸一郎(流れ星)連載

2015/10/15

僕には妹がいます。6こ下。
今ではそれなりに仲は良いですが、昔はそりゃあイジメてました。
妹をイジメ出したのは小学2年位の時、友達とドラクエをやってたら
「ばあちゃんはー? ばあちゃんがおらん!」と泣き叫びながら幼稚園の妹が部屋に入って来て突然オシッコをしはじめ、それがファミコンにかかってクリア寸前のセーブデータが消えて以来、妹をイジメだしたような気がします(ドラクエの聖水はモンスターを遠ざけますが、妹の聖水は兄を怒らせます。……多少下ネタなんで事務所の社長には内緒にしといて下さい)。
もしくは、僕が大切にしていたガチャガチャのオマケで付いてくるガンダムのキラキラシールを妹にタンスに全部貼られた時以来だっかもしれないです。
それから色々妹にイジメと言うか意地悪をするようになりました。
冷蔵庫に「俺専用。妹は開けるべからず」という、一休さんも屏風の虎でサーフィンしながら逃げ出す様な張り紙をしたり、妹が飼いだした真っ白い猫にマジックで『北斗の拳』のケンシロウみたいな眉毛描いたり(子供時代の話なんで動物愛護家の方々許して下さい! マジックと言っても水性です。本当にすいませんでした!)。
そんな僕にイジメられてきた妹ですが、僕に似て負けず嫌いでとても頑固です。
眉毛猫を飼う事になったのも妹が「猫飼いたい!」と言ってきた時、
「生き物は死ぬまで責任持って面倒見なきゃならんのや! お前には無理や!」
と言って僕は反対しました。最もらしい事言ってますが、実は以前僕が、
「『ハクション大魔王』に出てくる犬が欲しい!」
とダダをこねて家族に猛反対を喰らった事があり、僕が犬飼えなくて妹が猫を飼うのはそんなのは嫌や!と思っただけでした。
僕の猛反対もあってか妹が猫欲しいと言わなくなったなと思っていたある日、僕が一人で留守番をしていたら、妹の部屋からゴソゴソと音がします。泥棒かと思って部屋に入ってみると、そこそこ育った猫がいました。
どうしても猫が欲しかった妹は家族を味方に付け、僕にだけ内緒で猫を飼い始めていたんです(僕に内緒で猫を飼ったという部分で物語は眉毛猫のくだりに繋がります)。   あと、妹は好きになると、とことん一途です。
妹が初めて買ったCDは当時CMソングで流行っていた小沢健二さんの
「カローラⅡにのって」
でした。

いたいや他にもっと買うのあっただろ! お前別に小沢健二さんファンでもないだろ!(因みに僕が一番最初に買ったCDは「タイムボカンシリーズ主題歌全曲集」でした)。

この「カローラⅡにのって」は1分半位の短い曲なんですが、妹は延々と聞いてました。
何回も何回も。
そして覚えてくると次は自分も一緒に歌ってきます。何回も何回も。
それが僕の部屋まで漏れて聞こえてくるから堪ったもんじゃありません。
毎日毎日何回も何回も隣の部屋から

「カローラⅡにの〜ってぇ〜 ♪」

もうノイローゼになりそうです。
何百回カローラⅡに乗れば気がすむんだよ!! 親父軽トラやぞ!!

そんな妹もすっかり女らしくなって実家に帰ると夕飯を作ってたりするので驚きです。もうカローラⅡも口ずさみません。

誰か妹を嫁に貰ってやってくれませんかね?

結婚式で流れ星がネタやりますからどうでしょうか?

 

 

これはちゅうえいの結婚式の写真